掛川城（かけがわじょう）

現在の天守は、山内一豊が転封した高知城と同じであったという記録をもとに、平成6年（1994年）、望楼型三層四階天守として木造で再建された。写真は大手門の先から撮影した掛川城、附け櫓と幾重にもお折り曲げられた狭い登城路が見られる。

大手門（おおてもん）

天守に続いて平成７年（1995年）に再建された大手門。楼門造りの本格的な櫓門で、日本瓦葺き入母屋づくり、棟上には鯱瓦が飾られている。大手門の奥に現存する大手門番所がある。

大手門番所

大手門をくぐった所に建てらている建物で、城内に出入りする者を監視したり、城内を警備をする役人の詰所。安政元年（1854年）の東海大地震で倒壊した。現在の建物は安政6年（1859年）に再建されたもの。

太鼓櫓（たいこやぐら）

安政元年（1854年）の東海大地震以後に建てられた櫓で、時刻を知らせる太鼓が置かれていた。何回かの移転の後、昭和30年（1955年）に三の丸から現在の位置に移築された。

現存する二の丸御殿

安政元年（1854年）に再建された書院造りの御殿、城主の居館と政庁を兼ね備えていた。現存する御殿は、他に京都二条城、川越城、高知城だけに残る。写真右から玄関、御書院、小書院。国の重要文化財に指定されている。

御書院上の間

城主の対面所である御書院（ごしょいん）、その奥にある上の間（かみのま）は主室にあたり、畳を敷いた床の間と脇には違い棚が設けられている。右手には付書院を略した障子窓がある。

日本初の木造再建天守

天守は、平成6年（1994年）、山内一豊が転封した高知城と同じであったという記録をもとに、望楼型三層四階天守として日本初の木造で再建された。天守への登城路は敵の侵入に備え、何度も折り曲げた狭い階段になっている。

望楼型三層四階

入口に附櫓を設け、一層目に正面から見ると大きく見えるよう張り出し部があるなど、小さな天守を大きく見せる工夫がされている。望楼部の黒塗りの廻縁（まわりえん）の高欄（こうらん）は大坂城天守にならったと考えられている。