三の丸空堀

三の丸西辺の堀、幅30mほど、深さ14mほどの空堀。水戸城縄張りにおける西側に巡らされた3段目の堀にあたる。この堀は北堀、中堀、南堀に区切られていて、写真の堀は南堀にあたり、奥には市街地が広がっている。 　

藩校弘道館（三の丸）

水戸藩第9代藩主徳川斉昭により天保12年（1841年）に建造された弘道館（水戸藩の藩校）、当時の藩校としては日本最大規模であった。弘道館は国の特別史跡に、写真の弘道館正門は左右の塀とともに国の重要文化財に指定されている。

二の丸空堀跡

二の丸と三の丸の間の堀、幅40mほど、深さ12mほどの空堀。水戸城縄張りにおける西側に巡らされた2段目の堀にあたる。明治期になると、堀は県道232号市毛水戸線の用地となった。写真は、この堀に架けられている大手橋から撮影した県道の様子、車がせわしく行き交っていた。

再建された大手門

水戸城の正門にあたる最も格式の高い大手門（高さ約13m、幅約17mの櫓門）、大手橋を渡った二の丸の入り口に再建された。古風な外観は江戸時代初期の様式を残しており、土塁に取り付く大手門としては国内屈指の規模を誇る。令和2年（2020年）、天保年間の姿で再建され一般公開されている。

再建された二の丸隅櫓

二の丸の南西部の角に建てられていた二の丸隅櫓（にのまるすみやぐら）。明治期に撤去されたが令和3年（2021年）、当時と同じ場所に再建され一般公開されている。2階建の角櫓と北側、東側に接続している多聞櫓で構成されており、L字型をしている。写真はJR水戸駅の駅前から撮影した角櫓。

三の丸歴史ロード

三の丸の藩校弘道館から本丸跡までの史跡を巡るコース。写真は二の丸の部分で、白い壁に囲まれた茨城県立水戸第三高等学校、水戸市立第二中学校、茨城大学幼稚園・小学校が並び、素晴らしい文教地区として整備されている。左奥には再生整備された杉山門が望める。

本丸空堀跡

本丸と二の丸の間の堀、幅40mほど、深さ22mほどの空堀。水戸城縄張りにおける西側に巡らされた1段目の堀にあたる。明治期になると堀は鉄道用地となり、現在はJR水郡線が走っている。写真はこの堀に架けられている橋から撮影した水郡線の様子、奥がJR水戸駅で手前が福島県郡山方面になる。

移築された薬医門

水戸城跡に現存する唯一の建造物である薬医門（やくいもん）、城外に移されていたが、昭和56年（1981年）、本丸跡地（茨城県立水戸第一高等学校敷地）に移築された。移築に際し切妻造り屋根を茅葺きから銅板葺きにした。建立年代は不明、安土桃山時代末期、佐竹氏が水戸城にいた時期に建てられたと考えられている。