角馬出し（空堀）

椎木門（しいのきもん）の前面に設けられていた角馬出し（かくうまだし）、コの字状の空堀になっている。発掘調査により長辺121m、短辺40mのコの字型で、深さ5.6mの規模と確認された。この南側一帯が佐倉城になる。 　

三の門前の空堀

写真は三の門前の空堀、こうした空堀は城の随所で見られる。佐倉城は、台地上に築かれたことから、台地上の土を盛り上げ、あるいは掘り下げて巧みな城づくりが進められた。
堀＝城を囲むように地面を掘り、敵の進入を防ぐ仕掛け。土を掘っただけの空堀（からぼり）、水を入れた水堀（みずぼり）がある。

出丸跡の水堀

城の外側に張り出すように設けられた出丸（でまる）、南出丸と西出丸があり、その周りは水堀で守られている。

移築された薬医門

城内にあったと伝えられている門。廃城後、市内の民家で表門として使用され、その後甚大寺に移築されていやものが、佐倉市に寄贈され、西出丸跡近くに移築保存されている。
薬医門（やくいもん）＝ 2本の主柱と後方に控柱を設け、一つの切妻屋根を乗せた門。

本丸跡

二の丸から一の門跡を通って本丸に入ると、銅櫓跡や隅櫓跡があり、周囲は土塁に囲まれている。崖下は出丸で守られている。 南西奥には、 2段の土塁からなる天守台が現存している。現在は広々とした芝生広場として整備されている。

本丸を守る土塁（どるい）

写真は本丸を守るため、その周辺に築かれた土塁（防御のための土手）の一つ。佐倉城は、石材が入手しにくかったためか石垣のない土づくりの城、土塁を巧みに配置して城の守りにしている。

天守の礎石群

天守に使われていた礎石が並べられた場所。兵舎跡の基礎には、佐倉城の礎石が埋め込まれていたとのこと。陸軍の部隊をおく際に、佐倉城の建物を取り壊し、その基礎を兵舎の基礎に転用したことが伺える。

天守跡

天守台の脇、天守があったとされる所に「下総国佐倉城天守跡」の碑があり、「天守は二段になっている土塁上に片側を掛ける造りであったことから、本丸側からは四階建て、反対の崖下側からは三階建てに見えていた」との説明文がある。