ニホンスイセン(日本水仙)
ヒガンバナ科、地中海沿岸原産、多年草。12~4月ごろ、芳香のある花をつける(花被片はクリーム色を帯びた白色、中心部の副花冠は黄色)。渡来したスイセンのうち関東地方以西~四国~九州の温暖な海岸に野生化し群生したもの。スイセンの名前の由来は「水辺で咲く姿を仙人にたとえた水仙(漢名)を音読みにした」など。
ミスミソウ(三角草)
キンポウゲ科、本州(中部地方以西)に分布、多年草。3~4月ごろ、白、桃、紫色の花をつける(花弁はなく萼片が花弁のようになっている)。名前の由来は「葉が3裂し先端がとがっていることから」。雪の下でも常緑なのでユキワリソウ(雪割草)とも呼ばれている(山地に咲くサクラソウ科のユキワリソウとは別種)。
ネコヤナギ(猫柳)
ヤナギ科、北海道~九州に分布、流れが速い水辺に生育、落葉低木。3~4月ごろ、銀白色の花をつける。雌雄異株で、それぞれが雌花、雄花を咲かせる。雄花は葯が紅色で白色の花粉をつける。名前の由来は「雄花の銀白色の毛で覆われた花穂がふさふさとしていて猫の尾に似ているから」など。
ユキヤナギ(雪柳)
バラ科、本州(東北南部)~九州に分布、落葉低木。3~5月ごろ、白色の花をつける(花弁は5枚)。枝いっぱいに咲くので枝は弓形に垂れる。名前の由来は「葉が柳に似ていて、花が雪が積もったように咲くことから」。 白米が集まったように見えるのでコゴメバナ(小米花)、コゴメヤナギ(小米柳)とも呼ばれている。
コブシ(辛夷|拳)
モクレン科、北海道~九州に分布、落葉高木。3~5月ごろ、純白色の花をつける。ハクモクレンに似ているが花の下に小さな葉を一枚つけるので区別できる。秋になると
桃色のこぶし状の実をつける。名前の由来は「つぼみ(あるいは実)の形が子どもの拳(こぶし)に似ていることから」。
ヒトリシズカ(一人静)
センリョウ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、茎の先に白い花をつける(花弁も顎もない)。名前の由来は「静御前(しずかごぜん)が舞っている姿に見立てたことから」。ヨシノシズカとも呼ばれている。茎の先に数本の花穂を出すのはフタリシズカ。
セントウソウ(仙洞草)
セリ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をつける(花弁は5枚)。名前の由来は「春先に咲くので「先頭に咲く」から」など。葉がキンポウゲ科のオウレン(黄蓮)の葉に似ているのでオウレンダマシ(黄連騙し)とも呼ばれている。
ユリワサビ(百合山葵)
アブラナ科、全国に分布、多年草。3~5月ごろ、白色の花をつける(花弁は4枚)。名前の由来は「葉にワサビのような香りや辛みがあり根茎がユリの根に似ていることから」。
タネツケバナ(種漬花)
アブラナ科、全国に分布、2年草。4~6月ごろ、白い花をつける(枯れ枝の様に見えるのは、はじけて種を撒き散らす実)。名前の由来は「稲作の種もみを水に漬け、苗代の準備をする頃に花が咲くことから」。
ナズナ(薺)
アブラナ科、全国に分布、春の七草、2年草。3~6月ごろ、白色の花をつける。名前の由来は「撫でたいほど可愛い花を意味する撫菜(なでな)から」など。実の形が三味線のバチに似ているのでペンペングサ(ぺんぺん草)とかシャミセングサ(三味線草)とも呼ばれている。
ハコベ(繁縷)
ナデシコ科、全国に分布、春の七草、1~2年草。春先から初夏にかけて、白色の花をつける(花弁は5枚・・・深く2裂しているので10枚に見える)。名前の由来は「種が落ちるとその年のうちに芽を出してはびこり生い茂るから」など。ハコベラ、ヒヨコグサとも呼ばれている。
ミチタネツケバナ(路種漬花)
アブラナ科、ヨーロッパ原産、2年草。3~5月ごろ、白色の花をつける。茎は垂直に伸び、円筒形をした実も花茎の周りに垂直に伸びている。名前の由来は「道端に生えるタネツケバナであることから」。在来種のタネツケバナより分布を広げている。
ノミノフスマ(蚤の衾)
ナデシコ科、全国に分布、1~2年草。4~10月ごろ、白色の花をつける(花弁は5枚、深く2裂しているので10枚に見える)。名前の由来は「葉は細長く小さいのでノミ(蚤)のフスマ(衾=夜具)にたとえたことから」。
オランダミミナグサ(阿蘭陀耳菜草)
ナデシコ科、ヨーロッパ原産、2年草。4~5月ごろ、白色の花をつける(花弁は5枚、先端が2裂している)。秋から冬に芽生える道端や荒れ地に生育する地味な花。名前の由来は「茎に向かい合って付いている小さい葉がネズミの耳に似ていることから」。
モミジイチゴ(紅葉苺)
バラ科、本州(中部地方以北)に分布、落葉低木。4月~5月ごろ、白色の花を下向きにつける。葉は3裂していて、枝にはトゲがある。
6月~7月ごろ黄色の実を付ける。名前の由来は「葉がモミジに似ていてイチゴのような実を付けることから」。実の色が黄色なのでキイチゴ(黄苺)とも呼ばれている。
ニリンソウ(二輪草)
キンポウゲ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花を2輪(1輪や3輪のこともある)つける。花弁はなく白色の萼片が花弁のように見える。地下茎でふえるので群生する。
イチリンソウ(一輪草)はニリンソウよりやや遅く咲き、花茎の先に1輪だけ花をつける。名前の由来は「2本の花茎が伸びて2輪の花を咲かせることから」。
ツルカノコソウ(蔓鹿の子草)
スイカズラ科、本州~四国~九州に分布、山野の木陰に群生する多年草。4~5月ごろ、20~40cmのびた茎の先に紅色を帯びた白色の花を咲かせる。花茎がのびきるころ頃、地上に茎を四方に出して繁殖する(ツル性ではない)。名前の由来は「つぼみの形が鹿子模様に似ているから」。
チゴユリ(稚児百合)
イヌサフラン科、全国に分布、山野の林床に生育する多年草。4~6月ごろ、茎の先端に1cmほどの白い花を1~2個、斜め下向きに咲かせ、花の後に黒色の液果をつける。名前の由来は「小さく可憐な花を稚児行列の稚児にたとえ可愛らしいことから」。
エビネ(海老根)
ラン科、全国に分布、多年草。4~5月ごろ、白~淡紅白色の花を横向きにつける(紫褐色に見えるのは顎片)。国の準絶滅危惧種に、神奈川県の絶滅危惧Ⅱ類に指定されている。名前の由来は「地下で連なっている茎の姿がエビ(海老)に似ていることから」。
オランダガラシ(和蘭芥子)
アブラナ科、ヨーロッパ原産、要注意外来生物、湿地に生育、多年草。4~6月ごろ、白色の花をつける。カラシナなどのアブラナ科植物に似た辛味があり、香味野菜として用いられている。名前の由来は「カラシナのような辛味があり外国から入ってきた植物であることから」。ミズガラシ(水芥子)、クレソンとも呼ばれている。
ワダソウ(和田草)
ナデシコ科、本州(中部地方以北)と九州(北部)に分布、山野のやや日陰に生育する多年草。4~5月ごろ、白色の小さな花をつける。花弁は5枚(先がへこんでいる)、おしべの葯は赤褐色。茎の上部の葉は大きく、接近してつくので4枚の葉が輪生しているように見える。名前の由来は「長野県の和田峠に多いことから」。
オドリコソウ(踊り子草)
シソ科、北海道~九州に分布、多年草。3~6月ごろ、白色~淡紅紫色の花をつける(根元から直立する茎の上部の数段につける)。名前の由来は「花の形が笠をかぶった踊り子の姿に似ていることから」。
イチリンソウ(一輪草)
キンポウゲ科、本州~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をつける。花弁はなく白色の萼片が花弁のように見える。
2輪の花を咲かせるニリンソウ(二輪草) よりやや遅く咲きだし、やや大きな花を咲かせる。茎葉に柄があり葉が細かく裂けるのでニリンソウと見分けられる。名前の由来は「茎先に一輪だけ花を咲かせることから」。
クサイチゴ(草苺)
バラ科、本州~九州に分布、落葉小低木。4~5月ごろ、白色の花をつける。5~6月ごろには大型の赤い実を付ける(食べられる)。名前の由来は「木本でありながら草木のように見えることから」。
マルバスミレ(丸葉菫)
スミレ科、本州~九州(屋久島まで)に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をつける(花は葉より上につけ、花弁に紫色の筋がある)。名前の由来は「葉に丸みがあることから」。泉の森ではツボスミレ、タチツボスミレ、アリアケスミレなども見ることができる。
シロバナハンショウズル(白花半鐘蔓)
キンポウゲ科、本州(関東以西)~四国~九州に分布、林縁に生育、つる性低木。4~6月ごろ、伏せた椀形で淡黄白色の花をつける。花弁は退化し4枚の花弁に見えるのは萼片。
ホウチャクソウ(宝鐸草)
イヌサフラン科、全国に分布、多年草。4~5月ごろ、緑白色の花をつける(先端は緑色、1~2個ずつ垂れ下げるようにつける)。
実は熟すと黒色になる。名前の由来は「花の形がほうちゃく(宝鐸=お寺院や五重塔の軒先に下がっている飾りもの)に似ていることから」。
アマドコロ(甘野老)
クサスギカズラ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をつける(先端は緑色、1~2個ずつ垂れ下げるようにつける)。実が熟すと黒紫色になる。名前の由来は「地下茎がヤマノイモ科のオニドコロに似ていて甘くて食用になることから」。
ヤブニンジン(藪人参)
セリ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をまばらにつける。名前の由来は「葉がニンジンに似ていてヤブに生えることから」。実が細長くヤブジラミのようにトゲがあるのでナガジラミとも呼ばれている。
ユキザサ(雪笹)
キジカクシ科、全国に分布、半日陰になる林床に生育、多年草。4~6月ごろ、白色の花をつける。実は熟すと赤色になる。名前の由来は「葉がササに似ていて小さな白い花が雪を連想させることから」。
ヒメウズ(姫鳥頭)
キンポウゲ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、多年草。3~5月ごろ、やや紅色を帯びた白色の花を下向きにつける。名前の由来は「小さい花で葉や根、茎がトリカブトに似ていることから(ウズとはトリカブトのこと)」。昔、この花を蜻蛉釣りに使ったのでトンボソウ(蜻蛉草)とも呼ばれている。
ヤマシャクヤク(山芍薬)
ボタン科、本州(関東地方以西)~九州に分布、多年草。4~6月ごろ、ふんわりとした白色の花をつける。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」の言葉どおり、その姿には凛とした美しさが感じられる。名前の由来は「シャクヤクに似ていて山地に生育することから」。
ツボスミレ(坪菫)
スミレ科、北海道~九州(屋久島まで)に分布、多年草。4~6月ごろ、白色の花をつける(花弁の中心部には紫褐色の文様があ)。名前の由来は「庭先(坪は庭の意)などに生えることから」。葉の形が仏具の如意(にょい)に似ていることからニョイスミレとも呼ばれている。泉の森ではタチツボスミレ、マルバスミレ、アリアケスミレなども見ることができる。
ハナウド(花独活)
セリ科、本州(関東以西)~四国~九州に分布、やや湿ったところに生育する高さ2mにもなる多年草。5~6月ごろ、茎の先に直径20cmほどの花序を出し白色の小さな花を多数つける。名前の由来は「ウド(ウコギ科の山野に生え多年草)によく似るがウドよりも花がきれいなことから」。
オオデマリ(大手毬)
ガマズミ科、本州~九州に分布、落葉低木、ヤブデマリの園芸種。4~5月ごろ、白い花が集まって手毬のような丸い形になる。名前の由来は「花の姿が大きな手毬(てまり)のようになることから」。テマリバナとも呼ばれている。
ハナイカダ(花筏)
ハナイカダ科、北海道(南部)~九州に分布、落葉低木。4~5月ごろ、葉の中央に淡緑色の花をつける。雌株異株で雄株の方に多数の花がつく。実は熟すと黒色になる。名前の由来は「葉を筏(いかだ)に見立て、その上に乗る花や実を筏の上に乗る人に見立てたことから」。ヨメノナミダ(嫁の涙)とも呼ばれている。
ハルジオン(春紫苑)
キク科、北アメリカ原産、要注意外来生物、多年草。5~7月ごろ、白色~紅紫色の花をつける(白~紅紫色の舌状花と黄色の筒状花)。つぼみは下を向いている。名前の由来は「春に咲くシオン(紫苑)から」。ヒメジョオンと対比してハルジョオンとも呼ばれている。
コデマリ(小手毬)
バラ科、中国原産、落葉低木。4~5月ごろ、白色の花をつける(枝の先に20個ほどの花を球状につける)。名前の由来は「手毬(てまり)のように半球状につけることから」。
ギンラン(銀蘭)
ラン科、北海道~九州に分布、山野の林内に生育、多年草。5月ごろ、白色の花を咲かせる。名前の由来は「花が黄色のキンラン(金蘭)に対し花が白色であることから」。泉の森では鮮やかな黄色の花をつけるキンランも見ることができる。
フタリシズカ(二人静)
センリョウ科、北海道~九州に分布、多年草。4~6月ごろ、茎の先に数本(2本が多い)の花穂を出し小さな米粒のような白い花をつける(花弁はない)。名前の由来は「花穂が1本のヒトリシズカに対して花穂が2本のものが多いことから」。
ヤブジラミ(藪虱)
セリ科、全国に分布、2年草。5~7月ごろ、白色の花をつける(花弁は5枚、花序の外側にある花弁の方が大きい)。名前の由来は「トゲのある実が衣服にくっ付くのをシラミにたとえたことから」。
コバンソウ(小判草)
イネ科、ヨーロッパ原産、1年草。5~7月ごろ、淡緑~黄褐色の花をつける(数~20個の小穂が細い糸状の柄の先に垂れ下がってつく)。名前の由来は「黄褐色に熟した小穂の形を小判や米俵に見立てたことから」。タワラムギ(俵麦)とも呼ばれている。
シロツメクサ(白詰草)
マメ科、ヨーロッパ原産、多年草。5~8月ごろ、白色の花をつける。葉は3枚、まれに4枚のものがあり「四葉のクローバー」として幸運のシンボルになっている。名前の由来は「詰め物(クッション材)として使われていたことから」。クローバー、オランダゲンゲとも呼ばれている。
ウリノキ(瓜の木)
ミズキ科、北海道~九州に分布、落葉低木。6月ごろ、白色の花を数個つりさげる。花弁は4~10枚、巻きあがってカールし、長いオシベ(葯は黄色)が出てくる。メシベはオシベよりさらに長い。果実は楕円形で、熟すと藍色になる。名前の由来は「葉がウリ(瓜)に似ていることから」。
ナルコユリ(鳴子百合)
クサスギカズラ科、北海道~九州に分布、多年草。5~6月ごろ、緑白色(先端は緑色)の花を1~5個ずつ垂れ下げるようにつける。茎は丸く、葉はアマドコロよりやや細い。実は熟すと黒紫色になる。名前の由来は「垂れ下がって咲く花の列を鳥を追う鳴子に見立てたことから」。
スイカズラ(吸い葛)
スイカズラ科、全国に分布、常緑つる性木本。5~7月ごろ、甘い香りのする白色の花をつける(花の色は徐々に黄色になる)。名前の由来は「花筒に蜜腺(みつせん)があり吸うと甘いことから」。一つの枝に白い花と黄色い花 をつけるのでキンギンカ(金銀花)、冬でも常緑のまま耐え忍ぶのでニンドウ(忍冬)とも呼ばれている。
カジイチゴ(構苺|梶苺)
バラ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、落葉低木。3~5月ごろ、白色の花をつける。5~6月ごろ黄褐色の実を熟す(食べられる)。名前の由来は「葉の形が神事に用いられるカジノキに似ていることから」。
ノイバラ(野茨|野薔薇)
バラ科、北海道〜九州の山野に分布する落葉低木。5~6月ごろ、芳香のある白い花を多数つける。花弁は5枚。9〜11月ごろ、
直径6〜9mmの卵球形の赤い実が熟す。名前の由来は「野生のイバラ、もともとげが多いバラを茨(いばら)と呼んでいたことから」。日本のノバラの代表的な種でノバラとも呼ばれている。
ユキノシタ(雪の下)
ユキノシタ科、本州~九州に分布、日かげに生育、多年草。5~6月ごろ、白色の花を多数つける。
花弁は5枚(下の2枚は大きく、上の3枚は小さく濃紅色の斑点があり基部には黄色の斑点がある)。葉は根生し暗緑色で脈に沿って白い斑が入る。名前の由来は「花が雪のように白く咲き花の下に緑の葉を広げることから」など。
イチヤクソウ(一薬草)
ツツジ科、北海道~九州に分布、低山の林内に生育する常緑多年草。花は6~7月ごろ、20cmほどの花径を伸ばし、白い花を下向きにつける(直径13mmほど、花弁は5個、雌しべは1個長く突き出している、雄しべは10個上方に集まっている)。名前の由来は「花期の全草を乾燥させて民間薬とされてきたことから」など。
テイカカズラ(定家葛)
キョウチクトウ科、本州~九州に分布、つる性、常緑大木。5~6月ごろ、白色の花をつける(花の色は後に淡黄色に変わる)。茎からは気根を出すので茎の表面に多数の気根が出た跡(突起)が残る。名前の由来は「皇女を慕っていた藤原定家が蔦葛(つたかずら)となって皇女の墓石にまつわりついたという話から」。
ホタルブクロ(蛍袋)
キキョウ科、北海道~九州に分布、多年草。6~7月ごろ、白~淡紅紫色の花を下向きにつける(鐘形で濃い斑点がある)。名前の由来は「昔子どもがホタルを入れて遊んだから」「花の形が提灯(火袋(ほたる)という)に似ているから」など。梅雨のころ咲くのでアメフリバナとも呼ばれている。
アワブキ(泡吹)
アワブキ科、本州~九州に分布、落葉高木。6~7月ごろ、淡黄白色の花をたくさんつけ、9~10月ごろ
赤い実をつける。雌雄同株。名前の由来は「燃やすと切り口からたくさんの泡が出ることから」「白い花が泡を吹いたように見えることから」など。
チガヤ(茅)
イネ科、アジア熱帯地方原産、野原や荒地、あぜ道などに生育、多年草。5~6月ごろ、銀白色の花をつける(動物の尻尾のような花穂)。名前の由来は「群生する様子が千の茅(かや)のようだから」「赤い花穂から血茅(ちがや)」など。ツバナ(摘花菜、茅花)とも呼ばれている。
ヒメジョオン(姫女苑)
キク科、北アメリカ原産、要注意外来生物、1~2年草。6~10月ごろ、白~淡紫色の花を咲かせる(白~淡紫色の舌状花と黄色の筒状花)。名前の由来は「小さいを表す「姫」と中国産の野草を表す「女苑」から」など。ヤナギバヒメギク(柳葉姫菊)、テツドウグサ(鉄道草)とも呼ばれている。
ドクダミ(毒溜|毒痛)
ドクダミ科、本州~沖縄に分布、多年草。6~7月ごろ、淡黄色の花をつける(周辺の白い花弁に見えるのは葉が変化した総苞片)。 名前の由来は「毒を抑える毒矯みから」「毒にも痛みにも効く毒痛めから」「臭気があるのでに毒溜めから」など。薬の効能が十種あることからジュウヤク(十薬)とも呼ばれている。
ミドリハカタカラクサ(緑博多唐草|緑博多柄草)
ツユクサ科、南アメリカ原産、要注意外来種、常緑の多年草。4~8月ごろ、白色の花をつける。葉は表面も裏側も緑色(似ているノハカタカラクサの場合、葉の裏側は紫色を帯びている)。茎は地面をはうように長く伸び根をだす。
カワヂシャ(川萵苣)
オオバコ科、本州~沖縄に分布、2年草。5~6月ごろ、白色の花をつける(淡紅紫色の筋がある)。花は4裂して皿状に開く。若葉は食べられる。名前の由来は「川べりに生えるチシャ(レタス)ということから」。
マメグンバイナズナ(豆軍配薺)
アブラナ科、北アメリカ原産、2年草。5~6月ごろ、緑白色の花をつける。名前の由来は「実を相撲で使う軍配に見立てたことから(グンバイナズナより実が小さいのでマメグンバイナズナ)」。
ノハカタカラクサ(野博多唐草|野博多柄草)
ツユクサ科、南アメリカ原産、要注意外来生物、常緑の多年草。4~8月ごろ、白色の花をつけ結実する。葉の裏側は紫色を帯び、茎と花柄は紅紫色。茎は地面をはうように長く伸び根をだす。葉がツユクサに似ていて常緑なのでトキワツユクサとも呼ばれている。
ヌマトラノオ(沼虎の尾)
サクラソウ科、本州~九州分布、湿地に生育、多年草。7~8月ごろ、白い花を穂状につける。名前の由来は「長く伸びた花序がトラの尾に似ていて、沼などの湿地に生育することから」。
オオバジャノヒゲ(大葉蛇の髭)
クサスギカズラ科、本州~九州に分布、山林の日陰に生育、多年草。7~8月ごろ、白~淡紫色の花を下向きにつける。秋になると宝石のような紫色の実を付ける。名前の由来は「ジャノヒゲ(リュウノヒゲ)より葉が太く大きく、花も大きいことから」。
オカトラノオ(岡虎の尾)
サクラソウ科、北海道~本州~九州分布、丘陵の草地に生育、多年草。6~7月ごろ、白い花を穂状につける。花穂の先が垂れ下がる。名前の由来は「長く伸びた花序がトラの尾に似ていて、丘陵の草地に生育することから」。
ハンゲショウ(半夏生|半化粧)
ドクダミ科、本州~沖縄に分布、水辺に生育、多年草。6~8月ごろ、淡黄色の花を穂状につける。名前の由来は「半夏生(夏至から11日目、7月2日ごろ)のころ花をつけることから」「葉の半分ほどが白くなることから」など。葉の片面(表面)だけが白くなることからカタシログサ(片白草)とも呼ばれている。
エノコログサ(狗尾草)
イネ科、全国に分布、1年草。8~11月ごろ、淡緑色の花をつける。花序は長さ3-6cm、幅8mmほどの円柱状で、緑色の小穂を密につけ、先端がやや垂れ下がる。名前の由来は「花穂が犬の尾に似ていることから犬っころ草(いぬっころくさ)、転じてエノコログサと呼ばれるようになった」。猫をじゃらすことができるのでネコジャラシとも呼ばれている。
オオバノトンボソウ(大葉の蜻蛉草)
ラン科、本州~四国~九州に分布、丘陵や浅い山林の内に生える多年草。6~7月ごろ、黄緑色花を10個ほどつける。茎は30cmほどになる。葉は互生し下の2枚が大きく、上の葉は小さい。名前の由来は「花の形がトンボを連想させるトンボソウに似ていて葉が大きいことから」。年々少なくなっている希少種。
ヒツジグサ(未草)
スイレン科、全国に分布、水生植物、多年草。6~11月ごろ、白色の花をつける(萼片は4枚、花弁は10枚ほど)。スイレン属として国内で自生する唯一種。葉も花も水面に浮かべる。名前の由来は「未の刻(午後2時ごろ)に花を咲かせることから(実際は10時ごろから咲かせる)」。漢名でスイレン(睡蓮)とも呼ばれている。
ヤマユリ(山百合)
ユリ科、本州(中部地方以北)に分布、多年草。7~8月ごろ、黄色の筋が入った白色の花をつける(花被片はそり返り赤褐色の斑点がある)。花の大きさはユリの中でも最大級、種から開花まで5年以上かかる。名前の由来は「山地に生育するから」。
タシロラン(田代蘭)
ラン科、本州(関東地方南部)~沖縄に分布、葉緑素を持たない腐生植物。6~7月ごろ、黄色を帯びた白色の花をつける。常緑樹の林床に生育、菌類から栄養素を得て生育している。名前の由来は「発見者の田代善太郎氏の名前から」。
ヤブミョウガ(藪茗荷)
ツユクサ科、本州(関東地方以西)~沖縄に分布、林床や藪で生育、多年草。8~9月ごろ、白色の花を輪生状に数段つける(両性花と雄花がまじってつく)。
実は熟すと藍紫色になる。名前の由来は「ヤブ(藪)に生えて葉がミョウガ(茗荷)に似ていることから」。
ハエドクソウ(蝿毒草)
ハエドクソウ科、北海道~九州に分布、林床に生育、多年草。7~8月ごろ、白色で淡紅色を帯びた花を穂状につける。つぼみは上向き、開花すると横向きになり、果期には下を向く。名前の由来は「根を煮つめた汁でハエ捕り紙を作ったことから」。ハエトリソウ(蝿捕草)とも呼ばれている。
キカラスウリ(黄烏瓜)
ウリ科、北海道~九州に分布、つる性の多年草。7~9月ごろ、黄白色の花をつける(花びらの縁はレース状に広がる)。雌雄異株。日没後から開花し翌日午後まで開花し続ける。
実は12月ごろ黄色に熟す。直径7~8cmほどの球形でカラスウリの実より大きい。名前の由来は「カラスウリに似ていて実が熟すと黄色になることから」。
キヌタソウ(砧草)
アカネ科、全国に分布、林床に生育、多年草。6~8月ごろ、白色の小さな花をつける(花弁は4枚)。葉は3本の筋が目立ち、4枚が輪生している。名前の由来は「実の形を洗濯に使うきぬた(砧)に見立てたことから」
サジガンクビソウ(匙雁首草)
キク科、本州~沖縄に分布、多年草。8~10月ごろ、緑白色の花を1個1個下向きにつける(花の形は半球形)。総苞はそりかえる。名前の由来は「花が煙筒(きせる)の雁首(がんくび)を連想させ、葉が匙(さじ)に似ていることから」。泉の森ではガンクビソウ、ヤブタバコ、コヤブタバコなども見ることができる。
ヤブガラシ(藪枯らし)
ブドウ科、全国に分布、つる性、多年草。6~8月ごろ、淡緑色の花をつける(花びらは4枚)。開花後、黄赤色の花が目立つようになる。名前の由来は「藪を枯らしてしまうほど繁殖力が旺盛なことから」。藪を枯らし家を貧乏にしてしまうことからビンボウカズラ(貧乏葛)とも呼ばれている。
ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)
ヤマゴボウ科、北アメリカ原産、多年草。6~9月ごろ、わずかに紅色を帯びた白色の花(直径5~6cm)をつける。花序には長い柄があり、実が熟すと垂れ下がり、
実は黒紫色になる。実を潰して水に溶かすと美しい紅紫色の水になるので字を書いたり、染色したことが思い出される。名前の由来は「西洋から入ってきた洋種で根が太くゴボウに似ていることから」。アメリカヤマゴボウとも呼ばれている。
ソクズ(蒴くず)
ガマズミ科、本州~九州に分布、多年草。7~8月ごろ、白色の花をつける。花序の中に黄色の杯状の蜜をためる腺体がある。名前の由来は「韓名のサクダク(蒴だく)から転化したもの」。葉や実がニワトコに似ていることからクサニワトコ(草接骨木)とも呼ばれている。
ウバユリ(姥百合)
ユリ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、薮や林床に生育、多年草。7~8月ごろ、緑白色の花を横向きにつける。花被片の内側に紫褐色の斑点があるものもある。名前の由来は「花が咲くころになると根元の葉が枯れてなくなるので葉(歯)がない姥(うば)にたとえたことから」。
ヒヨドリバナ(鵯花)
キク科、全国に分布、林道や草原に生育、多年草。8~10月ごろ、白色の小さな筒状の花をつける。名前の由来は「ヒヨドリが山から下りてきて鳴くころに花が咲くことから」。
オオバコ(大葉子)
オオバコ科、全国に分布、多年草。4~9月ごろ、白~淡緑色の花を下から上へと順次つける。平地の道ばたや広場、田畑のあぜ道など人に踏まれても生育する路上植物。名前の由来は「葉の幅が広く大きいことから」。馬車や牛車が通る道端に生えることからシャゼンソウ(車前草)とも呼ばれている。
ヤマノイモ(山の芋)
ヤマノイモ科、本州~沖縄に分布、つる性の多年草。7~8月ごろ、白い小さな花をつける。雌雄異株で、雄花序は葉腋から直立し花を多数つけ、雌花序は葉腋から垂れ下がり花をまばらにつける。葉は対生。名前の由来は「サトイモ(里芋)に対し山野に自然に生育するイモであることから」。ジネンジョとも呼ばれている。
ミズタマソウ(水玉草)
アカバナ科、北海道~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、白色または淡紅色の花をつける。花弁が2枚、顎が2枚、雄しべが2本の2数性。名前の由来は「白い毛が密生した球形の実が露に濡れた様子を水玉にたとえたことから」。
オニドコロ(鬼野老)
ヤマノイモ科、北海道~九州に分布、つる性、多年草。7~8月ごろ、淡緑色の花をつける。雌雄異株。雌花は垂れ下がり実をつける(子どものころ鼻に付けて遊んだ)。名前の由来は「根茎のヒゲ根を野の老人のヒゲに見立て野老(ところ)、同じ仲間のタチドコロやヒメドコロより葉が大きいことから」。トコロとも呼ばれている。
カラスウリ(烏瓜|唐朱瓜)
ウリ科、本州~九州に分布、つる性、多年草。8~9月ごろ、夜行性の蛾を引き寄せるため日没後に白色の花をつける(花びらの縁はレース状に広がる)。
実は朱赤色に熟す。名前の由来は「実の色が唐から伝来した唐朱(朱墨)に似ていることから」。縦に隆起した帯がある種子を結び文にたとえタマズサ(玉章)とも呼ばれている。
タコノアシ(蛸の足)
タコノアシ科、本州~九州に分布、湿地に生育、多年草。8~9月ごろ、黄緑色の花をつける(花弁はない)。秋になると実が熟し
紅葉する(ゆで蛸のようになる)。名前の由来は「花の形が吸盤のついたタコ(蛸)の足のように見えることから」。環境省の準絶滅危惧種に登録されている。
ヘクソカズラ(屁糞葛)
アカネ科、全国に分布、つる性。7~9月ごろ、筒形をした灰白色の花をつける(内側は赤紫色)。名前の由来は「揉むと嫌な匂いがすることから。」花を早乙女が用いるかんざしに見立ててサオトメバナ(早乙女花)、お灸をすえた後のように見えるのでヤイトバナ(灸花)とも呼ばれている。
マキエハギ(蒔絵萩)
マメ科、本州以西に分布、落葉小低木。 8~9月ごろ、花は小さく(4-5mm)、白色で一部に紫紅色を帯びる。萼片は細くて針状。葉は3出複葉、小葉は楕円形、先端に小さな棘がある。多くの県で絶滅危惧または準絶滅危惧種、神奈川県でも少ない。名前の由来は「まっすぐ伸びた細い花柄が蒔絵の手法を思わせることから」
センニンソウ(仙人草)
キンポウゲ科、全国に分布、つる性、多年草。8~9月ごろ、白色の花をつける(花弁に見えるのは萼片)。名前の由来は「
種子の先にのびる銀白色の毛を仙人のヒゲや白髪に見立てたことから」。有毒なので牛も馬も食べないのでウマクワズ(馬食わず)とか、食べても牛の歯が抜けてしまのでウシノハコボレ(牛の歯毀れ)とも呼ばれている。
タカサブロウ(高三郎)
キク科、本州~沖縄に分布、湿地に生育、1年草。8~9月ごろ、白色の花をつける(舌状花が白色、筒状花は緑白色)。名前の由来は「目のただれを直す薬草(タタラビソウ)が転じた」「貧しい高三郎という人が茎を使って字を書いた」など。茎を折ると出てくる黒い汁で字を書けるのでボクトソウ(墨斗草)とも呼ばれている。
ギンミズヒキ(銀水引)
タデ科、全国に分布、多年草。8~10月ごろ、細い総状花序に小さな白色の花をつける(花弁のように見えるの花被片は4枚とも白い)。ミズヒキは、上側の3枚が赤く、下側の1枚が白い。名前の由来は「ミズヒキの仲間で白色の花をつけるから」。泉の森ではミズヒキ、ヒメキンミズヒキも見ることができる。
ヤマホトトギス(山杜鵑草)
ユリ科、北海道(西南部)~九州に分布、山野の林内に生育、多年草。8~10月ごろ、紅紫色の斑点のある花をつける(花被片の上半分が強く反り返る)。名前の由来は「花の紋様が小鳥のホトトギスの胸の斑紋に似ていて山野に咲くことから」など。泉の森ではホトトギス、タイワンホトトギスなども見ることができる。
オトコエシ(男郎花)
スイカズラ科、北海道~九州に分布、多年草。8~10月ごろ、白色の花を散房状に多数つける。名前の由来は[オミナエシ(女郎花)にくらべ強く丈夫そうに見えるから」。
ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)
ナス科、全国に分布、つる性、多年草。8月~9月ごろ、白色の花を下向きにつける。
実が熟すと鮮やかな赤色になり、冬になっても残るので冬枯れの野によく映える。名前の由来は「冬になっても残る赤い実をヒヨドリが好んで食べることから(実際は好んでは食べない)」。
ノブキ(野蕗)
キク科、北海道~九州に分布、多年草。8~10月ごろ、白色の花をつける。花の周りに雌花があり、中心部に両性花がある(両性花は結実しない)。名前の由来は「葉がフキ(蕗)の葉に似ていることから(フキの花は春先に咲くフキノトウ)」。
アレチウリ(荒れ地瓜)
ウリ科、北アメリカ原産、
特定外来生物、つる性、 1年草。8~9月ごろ、黄白色の花をつける(同じ株に雄花と雌花をつける雌雄同株)。実は熟すとコンペイト糖のようになる。名前の由来は「荒地に生えるウリ(瓜)から」。旺盛な繁殖力により在来の生態系を破壊するとして外来生物法で「特定外来生物」に指定されている。
シロバナサクラタデ(白花桜蓼)
タデ科、全国に分布、湿地に生育、多年草。8~10月ごろ、白色の花をつける。雌雄異株、地下茎がある。名前の由来は「サクラタデに似ていて白い花を咲かせることから」。
ゲンノショウコ(現の証拠)
フウロソウ科、北海道~九州に分布、多年草。7~10月ごろ、紅紫、淡紅、白色の花をつける(長い柄の先に2個つける)。名前の由来は「昔から下痢止めの薬草として有名で 煎じて飲めばすぐに効くことから」。
実の熟した様子が神輿(みこし)の屋根に似ているのでミコシグサ(神輿草)とも呼ばれている。
ミゾソバ(溝蕎麦)
タデ科、北海道~九州に分布、水辺に生育、1年草。7~10月ごろ、淡紫色の花を枝先にまとめてつける(花の下部は白色)。ツボミは金平糖のような形をしている。名前の由来は「溝のような湿ったところに生え葉がソバ(蕎麦)に似ていることから」。
クワクサ(桑草)
クワ科、本州~沖縄に分布、1年草。9~10月ごろ、淡緑色の花をつける。葉の付け根に球状の花をかたまってつけ、その中に雄花と雌花が混じっている。名前の由来は「葉がクワの葉に似ていることから」。
マヤラン(摩耶蘭)
ラン科、本州(関東地方以南)に分布、多年草。7~10月ごろ、白色の花をつける(紅紫色のまだら模様がある)。菌類から養分をもらう腐生植物、光合成の必要がないので葉はない。名前の由来は「神戸市の摩耶山で発見されたことから」。森林伐採などで減少し、レッドリストに絶滅危惧Ⅱ類として記載されている。
イヌショウマ(犬升麻)
キンポウゲ科、本州(関東地方~近畿地方)に分布、山地の林内に生育、多年草。7~9月ごろ、白色の花を穂状に多数つける。花弁と萼片は小さく、早く落ち、雄しべが目立つ。名前の由来は「薬用になるショウマ(サラシナショウマ)に似ているが薬用にならないことから」。
モミジガサ(紅葉笠)
キク科、北海道~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、紫色を帯びた白色の花をつける。名前の由来は「新葉が茎先をコウモリ笠をつぼめたような形で包み、葉がモミジに似ていることから」。
コヤブタバコ(小藪煙草)
キク科、全国に分布、2年草。7~9月ごろ、緑白色の扁平な花を下向きにつける。総苞がそり返る。茎は直立せず横に広がる。名前の由来は「ヤブタバコより葉が小さい(あるいは軟らかい)ことから(ただし花はヤブタバコより大きい)」。泉の森ではヤブタバコ、ガンクビソウ、サジガンクビソウも見ることができる。
マルバフジバカマ(丸葉藤袴)
キク科、北アメリカ原産、多年草。9~10月ごろ、白色の花をつける。名前の由来は「葉がフジバカマのように3裂せず丸いことから」。昭和初期、神奈川県箱根で発見され、現在では各地に広がっている。
シラヤマギク(白山菊)
キク科、北海道~九州に分布、ノギクの1種、多年草。8~10月ごろ、背丈が1~1.5mにもなり、花は白色の舌状花(ぜつじょうか)をまわりに並べ、黄色の筒状花(とうじょうか)を中心部にをつける。名前の由来は「白い花の野菊で山地に多く見られることから」。大和市内に自生するノギク5種(カントウヨメナ、ユウガギク、シロヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク)のうちの1種。
シロヨメナ(白嫁菜)
キク科、本州~九州に分布、ノギクの1種、多年草。8~11月ごろ、花は白色の舌状花(ぜつじょうか)をまわりに並べ、黄色の筒状花(とうじょうか)を中心部にをつける。。名前の由来は「 花の色が白いので白いヨメナということから」。ヤマシロギク(山白菊)とも呼ばれている。大和市内に自生するノギク5種(カントウヨメナ、ユウガギク、シロヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク)のうちの1種。
ユウガギク(柚香菊)
キク科、本州(東北地方~中部地方)に分布、ノギクの1種、多年草。7~10月ごろ、花は白~淡青紫色の舌状花(ぜつじょうか)をまわりに並べ、黄色の筒状花(とうじょうか)を中心部にをつける。名前の由来は「ユズ(柚子)の香りがするから(実際はユズの香りはしない)」。大和市内に自生するノギク5種(カントウヨメナ、ユウガギク、シロヨメナ、ノコンギク、シラヤマギク)のうちの1種。
オケラ(朮)
キク科、本州~九州に分布、やや乾いた草地に生育、多年草。9~10月ごろ、白~淡紅色の筒状花をつける。雌雄異株。総苞の周りに魚の骨のような苞がある。若芽は食用になる。地下茎は芳香があり、健胃剤に用いられ、正月の屠蘇(とそ)にも使われる。名前の由来は「古名のウケラがなまったもの、その語源ははっきりしない」。
コウヤボウキ(高野箒)
キク科、本州(関東地方以西)~九州に分布、落葉低木。9~10月ごろ、白~淡紅色の花をつける(1年目の枝先に13個ほどの花を集めた筒状花を1輪つける、花弁は細長くリボン状)。名前の由来は「高野山でこの枝をたばねて箒(ほうき)の材料にしたことから」。
リュウノウギク(竜脳菊)
キク科、本州(福島県以南)~九州に分布、野菊の1種、多年草。10~11月ごろ、白~淡紅色の花をつける(舌状花が白~淡紅色、筒状花は黄色)。名前の由来は「茎や葉から竜脳(樟脳の香りがするボルネオやスマトラ原産の香料)に似た香りがすることから」。