ボケ(木瓜)
バラ科、中国原産、落葉低木。3~4月ごろ、赤、桃、白色の花をつける。黄色に熟した実は砂糖煮や実酒に使われる。名前の由来は「実が瓜に似ていて木になる瓜で木瓜(ボックワ)が転化した」など。11月ごろから咲き出すカンボケ(寒木瓜)と呼ばれるボケもある。
ホトケノザ(仏の座)
シソ科、本州~沖縄に分布、2年草。3~6月ごろ、紅紫色の花をつける。名前の由来は「茎を取り囲んでいる葉の様子が仏の蓮華座(れんげざ)に似ているから」。葉が段々になっているのでサンガイグサ(三階草)とも呼ばれている。
ウグイスカグラ(鶯神楽)
スイカズラ科、北海道~九州に分布、落葉低木。3~5月ごろ、淡紅色の花を対につける。4~5月になると
実が赤く熟す。名前の由来は「花の咲いている様子がウグイスが神楽を踊っているように連想されることから」。カグラはカズラ(葛=つる性)ではなくカグラ(神楽)。
ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)
ケシ科、本州(関東以西)~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、紅紫色~青紫色の花をつける。名前の由来は「伊勢地方でスミレを太郎坊と呼び、この花を次郎坊と呼んで花の後ろに伸びるきょ(距)を引っ掛けあって遊んだことから(地下茎はエンゴグサ(延胡索)という漢方薬になる)」。
ムラサキケマン(紫華鬘)
ケシ科、全国に分布、日陰で湿ったところに生育、2年草。4~6月ごろ、紅紫の花をつける(白色の花もある)。名前の由来は「花の色が紫で、仏殿の欄間などにかける装飾具であるケマン(華鬘)に似ていることから」。ヤブケマン(藪華鬘)とも呼ばれている。ケマンソウという花とは別種。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)
シソ科、ヨーロッパ原産、2年草。4~5月ごろ、淡紅色の花をつける。日照の強い場所では上部の葉が日焼けしたように赤紫色になる。名前の由来は「オドリコソウに似ていて小さいことから」。
イカリソウ(碇草)
メギ科、本州~九州に分布、落葉多年草。4~5月ごろ、赤紫色の花をつける。船のイカリがいくつも重なったような複雑な形をしている。名前の由来は「花びらの先のとがった部分(距)が船のイカリ(碇)に似ていることから」。冬でも落葉せず緑色の葉を残すトキワイカリソウという近縁種がある。
カラスノエンドウ(烏野豌豆)
マメ科、本州~沖縄に分布、つる性、2年草。3~6月ごろ、紅紫色の花をつける。葉の付け根に暗紅色の蜜線がある。名前の由来は「豆果が黒く熟するのをカラスにたとえたことから」。葉の先端が矢の弦を受ける矢筈に似ているのでヤハズエンドウ(矢筈豌豆)とも呼ばれている。
ナガミヒナゲシ(長実雛罌粟)
ケシ科、ヨーロッパ原産、野原や海岸などに野生化、1年草。4~5月ごろ、長い花茎の先に橙紅色~紅色の花をつける。他のヒナゲシ同様、アヘンの材料になるアルカロイドは含まれていないので栽培は可。名前の由来は「ヒナゲシの仲間で実(芥子坊主)が細長いから」。
ハンショウヅル(半鐘蔓)
キンポウゲ科、本州~九州に分布、山地の林縁の林内に生育するつる性の低木。花は5~6月ごろ、6~12cmの柄の先に1個、下向きにつける。紅紫色の花弁のように見えるのは萼辺で花弁ではない。名前の由来は「火事を知らせる半鐘(はんしょう)に似ていて、つる性であることから」。
ヒメコウゾ(姫楮)
クワ科、本州(岩手県以南)~奄美大島に分布、落葉低木。4~5月ごろ、枝の基部に雄花、上部の葉腋に赤紫色の糸状の花柱が多数ある雌花をつける(雌雄同株)。7~8月ごろ赤く熟した球状の実をつける。コウゾはもともと国内に自生していたヒメコウゾとカジノキの交雑種で、樹皮が強いので和紙の原材料に使われている。
アカバナユウゲショウ(赤花夕化粧)
アカバナ科、南アメリカ原産、多年草。5~9月ごろ、淡紅色の花をつける(花弁は4枚で丸く、紅色の脈が目立つ)。名前の由来は「夕方を待って赤い花をつけることから(実際は昼間でも開いている)」。ユウゲショウとも呼ばれている。
アジサイ(紫陽花)
アジサイ科、園芸種、落葉低木。日本に自生するガクアジサイが手まり型に咲くように品種改良されたもの。西洋で品種改良され里帰りしたものはセイヨウアジサイと呼ぶ。花の色は土の酸性度によって、青色、藍色、紫色、淡紅などに変化する。泉の森では他に
ガクアジサイ、ヤマアジサイ、
タマアジサイなどが見られる。名前の由来は「藍色が集まったものを意味する集真藍(あづさい)が訛ったことから」など。
イモカタバミ(芋片喰)
カタバミ科、南アメリカ原産、多年草。4~9月ごろ、赤紫色の花をつける。ムラサキカタバミに似ているが花弁中央部の色が濃いので区別できる。名前の由来は「カタバミの仲間で芋状の塊茎があることから」。フシネハナカタバミ(節根花片喰)とも呼ばれている。
アメリカフウロ(アメリカ風露)
フウロソウ科、北アメリカ原産、1年草。4~9月ごろ、淡紅白色の花をつける。
実は熟すと赤くなり葉も紅葉する。名前の由来は「アメリカ原産のフウロソウだから、ふうろ野(木で囲まれている草刈場)に生育する草をフウロソウと呼んでいたとの説がある」。
ボタンクサギ(牡丹臭木)
クマツヅラ科、中国南部原産の庭木、落葉低木。6~7月ごろ、枝先に淡紅紫色の小さな花をアジサイのように半球状につける。半球状の花序は10~15cmほど、小さな花は細い筒型で先が五裂していて
クサギの花に似ている。名前の由来は「半球状の花がボタンに似ていて葉が臭いことから」。
ノカンゾウ(野萱草)
ユリ科、本州~沖縄に分布、やや湿ったところに生育する多年草。7~8月ごろ、橙赤~赤褐色の花を咲かせる。花弁は6枚(一重)。名前の由来は「中国原産の萱草を日本語読みにしたことから」。花の色が赤いのでベニカンゾウとも呼ばれている。
ネジバナ(捩花)
ラン科、全国に分布、日当たりのいい草地に生育、多年草。5~8月ごろ、淡紅色の花をらせん状につける。名前の由来は「細長い花茎に小さな花をらせん状につけることから」。右巻きも左巻きもある。別名は捩じれ模様に染めた絹織物にたとえてモジズリ(捩摺)。ネジリバナ、ネジレバナ、ねじり草などとも呼ばれている。
ネムノキ(合歓の木)
マメ科、本州~沖縄に分布、落葉高木。6月~7月ごろ、淡紅色の花をつける。花びらは発達せず小さく、糸状に伸びているのが雄しべと雌しべ、先端の黄色に見えるのは花粉。桃のように甘い香りがする。名前の由来は「夜になると葉が閉じるので眠りの木がネムノキとなった」など。触ると葉が閉じるのはオジギソウでネムノキとは別種。
ハゼラン(爆蘭)
ハゼラン科、熱帯アメリカ原産、多年草。夏~秋にかけて、赤色の花(花弁は5枚)を線香花火のようにつける。名前の由来は「はぜるように美しい花をつけることから(美しい花を欄に例えた)」など。午後3時ごろから咲くのでサンジソウ(三時草)とも呼ばれている。
ムラサキカタバミ(紫片喰|紫酢漿草)
カタバミ科、南アメリカ原産、要注意外来生物、多年草。5~7月ごろ、紅紫色の花をつける(花の中心部は淡緑色)。名前の由来は「カタバミに似ていて花色が紫色を帯びることから」。キキョウカタバミ(桔梗片喰)とも呼ばれている。
チダケサシ(乳蕈刺)
ユキノシタ科、本州~九州に分布、山野や湿地に生育、多年草。6~8月ごろ、淡紅色の花をつける(花序は細長い円錐状)。名前の由来は「長い花茎にチダケ(乳茸)という食用になるキノコを刺して持ち帰ったことから」。
フシグロセンノウ(節黒仙翁)
ナデシコ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、林床に生育、多年草。7~10月ごろ、朱色の花をつける。名前の由来は「茎の節の部分が黒く、中国原産のセンノウ(仙翁)と同じ仲間であることから」。
イヌゴマ(犬胡麻)
シソ科、北海道~九州に分布、湿地に生育、多年草。7~8月ごろ、淡紅色の花をつける。名前の由来は「ゴマ(胡麻)のような黒い実をつけるが食べられないことから(イヌというのは役立たないの意)」。根を食用にするするチョロギに似ているが食べられないのでチョロギダマシとも呼ばれている。
ミゾカクシ(溝隠)
キキョウ科、全国に分布、つる性の多年草。6~10月ごろ、淡紅紫色を帯びた花をつける。花冠は5裂し、2弁は横向きに3弁は下向きにつき、半円形に見える。名前の由来は「溝の近くに生育し溝を隠すように茂ることから」。田のあぜにムシロを敷いたように群生するのでアゼムシロとも呼ばれている。
ヤブカンゾウ(藪萱草)
ワスレグサ科、中国原産、多年草。7~8月ごろ、橙赤色の花をつける(八重で雄しべと雌しべが花弁状になっている)。名前の由来は「中国原産の萱草を日本語読みにしたことから」。萱草(かんぞう)というのは漢名で「憂い(うれい)を忘れさせる草」という意味がありワスレグサとも呼ばれている。
オニユリ(鬼百合)
ユリ科、北海道~本州~四国~九州に分布、多年草。花期は7~8月ごろ、花びらは唐赤色で、強く反りかえり、濃い斑点がある。種ができないので、葉の基部に
黒紫色の珠芽(むかご)を付け、地面に落として増やす(珠芽を付けるユリは日本ではオニユリだけ)。名前の由来は「唐赤色の花を赤鬼の顔に見立てたことから」など。
チゴザサ(稚児笹)
イネ科、本州~九州に分布、湿地に生育する多年草。8~10月ごろ、赤紫色を帯びた小さな花をつける。花序は3~6cmの円錐状、花序の枝は細く、その先に小穂をたくさんつける。名前の由来は「葉が笹に似ていて小さいことから」。
キツネノカミソリ(狐の剃刀)
ヒガンバナ科、本州~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、黄赤色の花をつける。名前の由来は「花が狐色をしていて葉の形がカミソリに似ていることから」「花が咲くときには葉がないのでキツネにつままれたようなので」など。
クズ(葛)
マメ科、全国に分布、秋の七草、つる性、多年草。7~9月ごろ、紅紫色の花を総状につける。根から取ったでんぷんは葛粉として和菓子の材料に、根を乾燥したものは漢方薬の葛根湯(かっこんとう)に用いられる。蔓(つる)は民具の材料になる。名前の由来は「かつて大和国(奈良県)の国栖(くず)が葛粉の産地であったことから」。
マルバルコウソウ(丸葉縷紅草)
ヒルガオ科、熱帯アメリカ原産、つる性、1年草。8~10月ごろ、葉の付け根に直径2cmほどの紅色の花をつける(花冠の上部は5裂し星形に開く)。古くから観賞用に栽培され、野生化している。名前の由来は「葉が糸のように細く紅い花を咲かせるルコウソウに対し葉が丸いことから(縷=細い糸のこと)」。花色は
白色などもある。
ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)
タデ科、全国に分布、1年草。 5~10月ごろ、花は枝先に10数個集まってつく。花被は5裂し、先端部は紅色、基部は白色。葉は互生し長三角形、茎や葉柄、葉裏に下向きの鋭い刺がある。名前の由来は「憎い継子の尻はこの草で拭くという連想から?」。茎や葉にトゲががあるのでトゲソバとも呼ばれている。
ナツエビネ(夏海老根)
ラン科、北海道(南部)~九州に分布、湿り気のある林床に生育、常緑、多年草。7~8月ごろ、淡紅紫色の花をつける。名前の由来は「エビネの仲間では例外的に夏に咲くことから」。絶滅の危険が増大している種として「環境省絶滅危惧Ⅱ類」に指定されている。
ツルニガクサ(蔓苦草)
シソ科、全国に分布、山地や湿った半日蔭に生育、多年草。7~9月ごろ、淡紅色の唇形の花を総状につける。下唇は3裂しているが中央の一片だけが大きい。雌しべと雄しべ4本は花弁の外へ長く突き出ている。名前の由来は、葉や茎をかんでも苦くないので不明。
シモツケ(下野)
バラ科、本州~九州に分布、落葉低木。5~8月ごろ、紅紫色の花を半球状につける。9~10月ごろ、実が熟し裂開して種子をだす。名前の由来は「栃木県の下野(しもつけ)産のものがよく栽培されたから」。
ミソハギ(禊萩)
ミソハギ科、北海道~九州に分布、水辺に生育、多年草。7~8月ごろ、紅紫色の花をつける。名前の由来は「枝を水に 浸して仏前の供物に禊ぎ(みそぎ)をしたことからミソギハギ、それがミソハギになった」。旧盆のころに咲き仏前に供えられるのでボンバナ(盆花)、ショウリョウバナ(精霊花)とも呼ばれている。
ワレモコウ(吾木香|吾亦紅)
バラ科、北海道~九州に分布、多年草。8~10月ごろ、暗赤紫色の花を上から順次つける(花弁はなく、萼(がく)が4裂して花弁状になる)。名前は「われもこうありたい」との思いをこめてつけられたと言われている。なお、吾木香は「 わが国の木香(モッコウ=根に芳香のあるキク科の植物)」の意、吾亦紅は「われもまた紅い」の意。
フジカンゾウ(藤甘草)
マメ科、本州~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、淡桃色の花をつける。花はヌスビトハギよりやや大きく、葉は5~7小葉(ヌスビトハギは3小葉)。名前の由来は「花がフジ(藤)のようで葉がカンゾウ(甘草)に似ていることから」。
ツルボ(蔓穂)
ユリ科、全国に分布、多年草。8~9月ごろ、淡紅紫色の花をつける。春に花を咲かせるものもある。花径にはふつう葉がつかない。名前の由来は「蔓のような花穂をつけることから」など。公家が宮中に参内する時に従者がさしかけた傘に似ているのでサンダイガサ(参内傘)とも呼ばれている。
ヌスビトハギ(盗人萩)
マメ科、全国に分布、多年草。7~9月ごろ、淡紅色の花をつける。葉は3小葉からなる。実は扁平で2個が連なり、カギ状の毛が密生し衣服に付して散布される。名前の由来は「実の形が盗人の忍び足の形に似ていることから」など。
ミズヒキ(水引)
タデ科、全国に分布、多年草。8~10月ごろ、細い総状花序に小さな赤色の花をつける(花弁のように見える花被片は上側の3枚が赤く、下側の1枚は白い)。名前の由来は「花を上から見ると赤く、下から見ると白く見えるので、祝い事で使う紅白の水引に似ていることから」。
エノキグサ(榎草)
トウダウグサ科、全国に分布、1年草。8~10月ごろ、薄紅色の花をつける。上部につく穂状の雄花が落下し、下部につく編み笠を裏返したような包葉(総苞)に包まれている雌花と受粉する。名前の由来は「葉がエノキの葉に似ていることから」。包葉が編み笠を裏返したような形をしているのでアミガサソウ(編笠草)とも呼ばれている。
ノハラアザミ(野原薊)
キク科、本州(中部地方以北)に分布、乾いた草地に生育、多年草。高さは0.4~1mになる。8~10月ごろ、枝先に紅紫色の花を2~3個、上向きにつける。花をつつむ総苞(そうほう)は鐘形で粘らない。総苞片は斜上しややそり返る。名前の由来は「野原に咲くアザミという意から」など。
イヌタデ(犬蓼)
ダテ科、全国に分布、1年草。6~10月ごろ、紅色の小さな花を多数つける(白色の花もある)。名前の由来は「香辛料として食されているヤナギタデに対し、葉に辛味がなく役に立たないことから」。小さな赤い花をお赤飯に見立ててアカマンマ(赤飯)とも呼ばれている。
ミゾソバ(溝蕎麦)
タデ科、北海道~九州に分布、水辺に生育、1年草。7~10月ごろ、淡紫色の花を枝先にまとめてつける(花の下部は白色)。ツボミは金平糖のような形をしている。名前の由来は「溝のような湿ったところに生え葉がソバ(蕎麦)に似ていることから」。
ヒガンバナ(彼岸花)
ヒガンバナ科、全国に分布、多年草。9月ごろ、鮮紅色の花をつける(白色の花もある)。葉は晩秋に伸び冬を越して春に枯れる。名前の由来は「秋の彼岸のころ花茎を伸ばし花を咲かせることから」。めでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくるという仏教の経典からマンジュシャゲ(曼珠沙華=天上の花)とも呼ばれている。
1本の花茎に 6つの花をつけ、1つの花の花弁は 6枚、雄しべは 6本、雌しべは 1本。
ボントクタデ(凡篤蓼)
タデ科、本州~九州~沖縄に分布、湿地に生育する1年草。9~10月ごろ、淡紅色の花をまばらにつける。花の先が垂れ下がり弓状に曲がる。葉の中央部に黒っぽい斑紋がある。名前の由来は「ヤナギタデに似ているが葉に辛みがなく役に立たないことから」。
タイワンホトトギス(台湾杜鵑草)
ユリ科、沖縄(西表島)に分布、、多年草。9~10月ごろ、紅紫色の斑点のある花をつける(茎の先端にまとまって咲く)。外花被片の基部に球状のふくらみが2個ある。名前の由来は「台湾原産で花びらの紫の斑点が鳥のホトトギス(不如帰)の胸の模様に似ていることから」。泉の森ではホトトギス、ヤマホトトギスなども見ることができる。
ツリフネソウ(釣船草)
ツリフネソウ科、本州~九州に分布、湿気の多いところに生育、1年草。8~10月ごろ、紅紫色で紫色の斑点のある花をつける。名前の由来は「花の形が船をつり下げたように見えることから」。ムラサキツリフネ(紫釣船)とも呼ばれている。泉の森ではキツリフネも見ることができる。
キチジョウソウ(吉祥草)
ユリ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、木陰に生育、多年草。9~11月ごろ、淡紅紫色の花を穂状につける。名前の由来は「たくさんの株があっても花が咲く株がわずかで、花が咲くと吉祥(めでたい兆し)があるとされたことから」。
ベニバナボロギク(紅花襤褸菊)
キク科、アフリカ原産、1年草。8~10月ごろ、レンガ色の花を下向きにつける(花は筒状花で上部はレンガ色、下部は白色)。名前の由来は「咲くとすぐ白い冠毛がほころびボロを付けたようになることから」。ナンヨウシュンギク(南洋春菊)とも呼ばれている。
ハナタデ(花蓼)
タデ科、全国に分布、1年草。8~10月ごろ、紅色~淡紅色の花をつける。花はイヌタデ(アカマンマ)よりやや淡く、まばらに咲く。藪に生えるのでヤブタデ(藪蓼)とも呼ばれている。
ナギナタコウジュ(薙刀香需|長刀香需)
シソ科、北海道~九州に分布、1年草。9~10月ごろ、淡紅紫色の花を穂状につける。名前の由来は「反り返った花の穂が薙刀(なぎなた)のように見え、強い香りがあることから」。全草を乾燥させたものは漢方のコウジュ(香需)という生薬になる。
タイアザミ(大薊)
キク科、本州(関東地方、中部地方南部)に分布、多年草。高さは1~2mになる。9~11月ごろ、紅紫色の花をつける。葉の切れ込みが深く、花をつつむ総苞(そうほう)は筒形。葉や総苞片の刺は太くて長い。名前の由来は「大きいアザミという意から」。関東地方に多いことからトネアザミ(利根薊)とも呼ばれている。
ホトトギス(杜鵑草)
ユリ科、北海道(西南部)、本州(関東地方以西)~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、紅紫色の斑点のある花を葉の付け根に1~3個つける。茎は分岐せず、葉は茎を抱く。名前の由来は「花びらの紫の斑点が鳥のホトトギス(不如帰)の胸の模様に似ていることから」。泉の森ではタイワンホトトギス、ヤマホトトギスなども見ることができる。