イカリソウ(碇草)
メギ科、本州~九州に分布、落葉多年草。4~5月ごろ、赤紫色の花をつける。船のイカリがいくつも重なったような複雑な形をしている。名前の由来は「花びらの先のとがった部分(距)が船のイカリ(碇)に似ていることから」。冬でも落葉せず緑色の葉を残すトキワイカリソウという近縁種がある。
イガホオズキ(毬酸漿)
ナス科、北海道~九州に分布、多年草。6~8月ごろ、淡黄白色の花を下向きにつける。ガクはホオズキのように赤くならず、基部から徐々に太くなってイガ状の球形になる。名前の由来は「ガクがイガ状の球形になるから」。
イチゴ(苺)
バラ科のキイチゴ属、ヘビイチゴ属、オランダイチゴ属などの総称。キイチゴ属のカジイチゴ、クサイチゴ、モミジイチゴ、ヘビイチゴ属のヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどがある。
オランダイチゴ属のオランダイチゴは店頭に並ぶイチゴ(栽培種)。
イチヤクソウ(一薬草)
ツツジ科、北海道~九州に分布、低山の林内に生育する常緑多年草。花は6~7月ごろ、20cmほどの花径を伸ばし、白い花を下向きにつける(直径13mmほど、花弁は5個、雌しべは1個長く突き出している、雄しべは10個上方に集まっている)。名前の由来は「花期の全草を乾燥させて民間薬とされてきたことから」など。
イチリンソウ(一輪草)
キンポウゲ科、本州~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、白色の花をつける。花弁はなく白色の萼片が花弁のように見える。
2輪の花を咲かせるニリンソウ(二輪草) よりやや遅く咲きだし、やや大きな花を咲かせる。茎葉に柄があり葉が細かく裂けるのでニリンソウと見分けられる。名前の由来は「茎先に一輪だけ花を咲かせることから」。
イヌゴマ(犬胡麻
シソ科、北海道~九州に分布、湿地に生育、多年草。7~8月ごろ、淡紅色の花をつける。名前の由来は「ゴマ(胡麻)のような黒い実をつけるが食べられないことから(イヌというのは役立たないの意)」。根を食用にするするチョロギに似ているが食べられないのでチョロギダマシとも呼ばれている。
イヌショウマ(犬升麻)
キンポウゲ科、本州(関東地方~近畿地方)に分布、山地の林内に生育、多年草。7~9月ごろ、白色の花を穂状に多数つける。花弁と萼片は小さく、早く落ち、雄しべが目立つ。名前の由来は「薬用になるショウマ(サラシナショウマ)に似ているが薬用にならないことから」。
イヌタデ(犬蓼)
タデ科、全国に分布、1年草。6~10月ごろ、紅色の小さな花を多数つける(白色の花もある)。名前の由来は「香辛料として食されているヤナギタデに対し、葉に辛味がなく役に立たないことから」。小さな赤い花をお赤飯に見立ててアカマンマ(赤飯)とも呼ばれている。
イモカタバミ(芋片喰)
カタバミ科、南アメリカ原産、多年草。4~9月ごろ、赤紫色の花をつける。ムラサキカタバミに似ているが花弁中央部の色が濃いので区別できる。名前の由来は「カタバミの仲間で芋状の塊茎があることから」。フシネハナカタバミ(節根花片喰)とも呼ばれている。