二見港(父島)

父島の玄関口である二見港、おがさわら丸、ははじま丸が入出港する港。2016年7月から「新おがさわら丸」が就航し、東京・竹芝桟橋から24時間で結ばれている。母島へは「新ははじま丸」が就航し2時間で結ばれている。


大村海岸(父島)

二見港のすぐ横にある浜辺、前浜とも呼ばれている。二見港がある集落は「大村」と呼ばれ、小笠原村の中心地になっている。民宿の多くがが大村にあるため、父島に宿泊する観光客の多くは、この大村地区で過ごす。


境浦海岸(父島)

父島の境浦海岸、座礁した旧日本軍輸送船・濱江丸(ひんこうまる)が横たわっている。本土よりサイパン島に向けて航行していたところ、米軍の攻撃を受け、そのまま漂流し座礁した。小笠原ではこうした戦争の傷跡が、あちこちで見られる。


兄島瀬戸(父島)

父島と無人島である兄島(あにじま)の間の幅800mほどの海峡、潮の流れが速いの知られている。小笠原で最もサンゴ礁が発達している地域で、兄島の沿岸は海中公園として整備されている。


乾性低木林(父島)

兄島、父島の北東部や南西部、母島の南端部などでみられる小笠原の代表的な植生。亜熱帯気候下にあって山が低いため雨雲ができにくいことからウチダシクロキやコトベラなど葉の形を小さく厚くして環境に適応してきたといわれている。


ハートロック(父島)

父島南側の円縁湾(まるべりわん)にそびえる千尋岩(ちひろいわ)、海側から見ると赤い岩肌がハート形に見えるのでハートロックと呼ばれている。父島では高さ200mにも及ぶ断崖(海食崖)が随所に見られる。


アオウミガメの足跡(南島)

扇池の砂浜にはアオウミガメが産卵のため上陸してきた足跡が見られる。小笠原は北部太平洋地域で最大の繁殖地、卵は40~60日でふ化し、稚亀は明るい方へ進む習性により、夜の海へと向かう。写真の奥にそびえているのは石灰岩が雨水によって浸食され出来た鋭く尖った針の岩(ラビエ)。


ヒロベソカタマイマイの半化石(南島)

扇池の砂浜には、1000年ほど前に絶滅したヒロベソカタマイマイというカタツムリの半化石化した殻が見られる。固い殻なので風化せずに今に残されている。殻の裏にあるおヘソの様な穴が広く、殻が固いのでヒロベソカタマイマイと呼ばれている。


新ははじま丸(母島)

2016年7月より、「新おがさわら丸」と同時に就航した「新ははじま丸」。母島へは10分短縮され2時間で行くことができる。写真は、母島の玄関口である沖港(おきこう)に入港した「新ははじま丸」の様子。


沖港集落(母島)

母島の人口は500人ほど、ほとんどの人は沖港(おきこう)周辺の元地地区、静沢地区に住んでいる。写真は、乳房山山頂から撮影した沖港集落、漁協や農協の売店や郵便局、駐在所、小中学校や診療所もある。


乾性低木林(母島)

兄島、父島の北東部や南西部、母島の南端部などでみられる小笠原の代表的な植生、亜熱帯気候下にあって山が低いため雨雲ができにくく乾燥していることから乾性低木林が広がっている。


雲霧(母島)

母島の中央部には標高400m級の山々がつらなり、湿った空気が島の斜面を駆け上がると急激に冷やされて雲霧(うんむ)ができ、雲霧林を育む。写真は、乳房山山頂から撮影した堺ケ岳~石門山、山頂部は湿性高木林に覆われている。


テリハハマボウ(父島)

葉はハート形、ハイビスカスに似た黄色い花をつける(小笠原諸島固有種)。花は一年中みられる。島名は「モンテンボク」。


ハハジマノボタン(母島)

母島だけに自生する固有種。希少植物で、 6~7月ごろ淡桃色の5弁の花をつける。乳房山の登山道でみられる。


オガサワラビロウ

海岸に近い丘陵地か島の中央部までよく見られる固有種。シュロッパと呼ばれ屋根をふく材料として使われてきた。母島にあるロース記念館(郷土資料館)はオガサワラビロウの葉で葺かれている。


マルハチ(母島)

シダが木本化したマルハチ(小笠原諸島固有種)、葉痕(ようこん=葉が着いていた幹の部分)が丸のなかに八の字が逆さになった模様になっていることからマルハチと名付けられた。幹はときには10mを超える高さになる。


カツオドリ

小笠原諸島でよく見かける大型の海鳥、魚群をみつけると上空から海面に急降下しトビウオなどの小魚を捉える。カツオドリが集まるところには、カツオに追われた小魚がいることから、カツオの魚群を知らせてくれる鳥として名付けられた。父島列島の南島や、母島列島の南崎と鰹鳥島などが集団繁殖地になっている。


メグロ(母島)

母島の固有種で、母島とその属島(向島、姉島)にしか生息していない。目の周りに三角形状の黒い文様があり、左右の文様はサングラスのようにつながっていて愛嬌がある。国の特別天然記念物に指定されている。


ハシナガウグイス(母島)

山や林の中に多く生息していて、山道や遊歩道を歩いていると、近くの木に飛んできて姿を見せてくれる。ウグイスより小型、クチバシは細く長い。<ホーホケキョ!>とうまくさえずれず<ホーホケ!>などとさえずっている。


アカガシラカラスバト

ハトの仲間で頭が紫色がかった赤褐色、小笠原諸島にのみ生息する固有種。絶滅が危惧されている希少種、父島には繁殖のためサンクチュアリが設定されている。国の特別天然記念物に指定されている。


暖かい見送り(母島冲港)

ははじま丸の出航に際し、民宿の人やガイドの人、観光協会の人などが見送ってくれる。母島の人口は500人ほど、ささやかではあるが、島民の方々の暖かさが伝わってくる。


小笠原太鼓で安全祈願(父島二見港)

おがさわら丸の出航に際しては「航海安全・皆再会」を祈念して小笠原太鼓が演奏され、多くの関係者が見送ってくれる。小笠原の人々の合言葉は「さようなら」ではなく「行ってらっしゃい」・・・「またきてほしい」との気持ちがこめられている。


熱烈な見送り(父島二見港)

おがさわら丸が出航すると、何艘ものネイチャーガイドの船が伴走するように追いかけてくる。そしてメンバーは海の中にダイブし、海の中からも手を振って見送りしてくれる。


熱烈な見送り(父島二見港)

熱烈な見送りが30分ほど続く。世界遺産登録に際しては、地元住民の熱意が重要になる・・・自然や文化は地元住民の支えなしでは守れないからである。


二見港(父島)


大村海岸(父島)


境浦海岸(父島)


兄島瀬戸(父島)


乾性低木林(父島)


ハートロック(父島)


アオウミガメ足跡(南島)


マイマイの半化石(南島)


新ははじま丸(母島)


沖港集落(母島)


乾性低木林(母島)


雲霧(母島)


テリハハマボウ


ハハジマノボタン


オガサワラビロウ


マルハチ


カツオドリ


メグロ


ハシナガウグイス


アカガシラカラスバト


暖かい見送り(母島)


安全祈願(父島)


熱烈な見送り(父島)


熱烈な見送り(父島)