
断崖絶壁に押しよせた流氷
フレぺの滝遊歩道の先にある断崖絶壁に押しよせた流氷、大きく成長した流氷は角が削られ丸くなっていた。

沖合にただよう流氷
流氷はいったん接岸しても、風の方向や潮の流れによって沖に離れることがある。時々刻々とその姿を変え、流氷が自然の芸術作品を見せてくれていた。

ウトロ港を埋めつくした流氷
海岸を埋めつくした流氷、知床半島が流氷を受け止めるように伸びているので、ウトロ港はいったん流氷に埋めつくされると港の機能は全面的に停止。船を出すことができなくなり、漁船は陸に上げられた状態で冬を越している。

山脈のようになった流氷
海岸に押し寄た流氷、山脈のように盛り上がり、流氷と流氷がこすれ合い、ギューギューとうなっていた。後方はドライスーツを着て流氷ウォークを楽しむグループ。

フレペの滝遊歩道
フレペの滝に向かう遊歩道、海からの強い風が吹き抜けるので、森が育たず草原になっている。5~6月の野鳥の繁殖期には40種ほどの野鳥が観察できる。右奥に見えるのはウトロ灯台、左奥にフレペの滝展望台がある。

硫黄山(いおうざん)
知床連山の北部に位置する硫黄山(標高1562m)、かつては大量の硫黄を噴出させたことがあり、現在も活火山として山の中腹から噴煙をあげている。

海霧(うみぎり)
ラウス側で発生するの海霧(うみぎり)が知床連山をこえてウトロ側に流れ出た様子。夏の気候で観察されるといわれているが、この写真は2月11日の撮影。

羅臼岳(らうすだけ)
知床連山の最高峰である羅臼岳(標高1660m)、日本百名山の一つでその雄姿はどこから眺めてもどっしりとしている。富士山のように広がる裾野は野生動物を育む原生林で覆われている。

トドマツの幼木
知床の森で多く見られる常緑のトドマツ、その幼木が積雪 1mにもなる雪に埋もれながらも、健気に顔をのぞかせていた。巨木になると、気温が氷点下20℃以下になる冬季、幹の水分が凍って膨張しバーンという大きな音とともに幹が裂ける凍裂(とうれつ)がおこる。

クマゲラ
日本のキツツキの仲間では最も大きいクマゲラ(全長46㎝)、頭のてっぺんが赤いのでオス。一心不乱に木の幹をつつき虫を探していた。東北地方北部のブナ林と北海道にしか生息していないので、めったに出会うことができない。

キタキツネ
茶色のふっくらした冬毛が美しいキタキツネ、夏毛はやせ細って貧相に見えるためか、観光客が餌を与えてしまい餌をねだる「おねだりギツネ」が増えている。道ばたに出てきて交通事故にあわないよう、餌やり禁止が呼びかけられている。

越冬期のエゾシカ
ニホンジカの中では最も大きいエゾシカ、冬毛は地味な灰褐色。ツノがあるのはオス、冬に見られるツノは枯角(かれつの)で、春になると脱落しビロード状の皮膚につつまれた袋角(ふくろづの)が生えてくる。

ラウス港の夜明け
ラウス港は流氷に埋めつくされることがなく、冬でもスケトウダラ漁など漁業が盛んに行われているので、漁船からおこぼれを目当てにオオワシやオジロワシが集まってくる。写真は流氷の上で羽を休めているオオワシやオジロワシ。

オジロワシ
多くは冬になるとカムチャッカ半島から渡ってくるオジロワシ、オオワシよりはやや小型(全長オス80cm、メス95cm)。少数は北海道で繁殖している。尾羽が白いのが特徴で、飛翔中に目立つ。

オオセグロカモメ
黄色いクチバシと下クチバシの先にある赤斑が特徴(全長61cm)のオオセグロカモメ。本州北部と北海道で繁殖し、知床では半島の断崖にコロニー(集団繁殖地)を作って繁殖する。

プユニ岬からの夕景
ウトロ港を一望できるプユニ岬からの夕景。写真はウトロ港を埋めつくした流氷に映える夕日。プユニ岬からはオホーツク海も一望でき、夕日だけでなく流氷の撮影スポットにもなっている。

初夏の知床連山
知床半島の中央部に連なる知床連山、その山々には初夏になっても雪が残る。知床半島は、海底火山の活動で海の中から山脈が隆起してでき、山の中腹から上だけが顔を出すような地形になっている。

夏の羅臼岳
谷筋には雪が残っているものの、山肌は緑で覆われ、つかの間の夏を謳歌しているようだ。

知床五湖
原生林に囲まれて点在する5つの湖。知床五湖に流れ込む川はなく、地下水が涌きだしている。地上遊歩道とは別に高架木道が作られ、ヒグマの影響を受けることなく、安全に知床の雄大な自然を楽しむことができるようになっている。

カムイワッカ湯の滝
活火山である知床硫黄山の中腹から涌き出る温泉が川に流れ込み、川全体が流れる温泉のようになっている。車両規制があり、行けるのは6月初旬〜11月初旬頃まで。この下流にカムイワッカの滝がある。

三の沼
羅臼湖トレッキングコースにある三の沼、羅臼岳が湖面に写りこむので人気の撮影スポットになっている。羅臼湖に至るトレッキングコースには5つの沼があり、高山植物と湿原植物を同時に見ることができる。

羅臼湖(らうすこ)
原生林に囲まれた神秘的な羅臼湖、知床半島では最も大きな湖。正面に見えてくるのは西知別岳(にししべつだけ)、その奥に標高1330mの遠音別岳(おんねべつだけ)がそびえている。

知床峠からの国後島
知床峠から撮影したた国後島(くなしりとう)、根室海峡のむこうに大きく横たわっている。その奥に択捉島(えとろふとう)、右奥に色丹島(しこたんとう)と歯舞群島(はぼまいぐんとう)がある。

夏毛のエゾシカ
エゾシカの夏毛は茶褐色で白い斑点がある。夏は繁殖期で6月ごろ出産、2週間ほどで親子で行動するようになる。

知床半島の断崖絶壁
知床半島のオホーツク海側は、波浪と流氷で侵食された高さ80m~200mもの険しい断崖が続いている。写真は、フレペの滝が流れ落ちる高さ100mほどの断崖、左上に見えるのはウトロ灯台。

クネンポール
アイヌ語で「黒い穴」という意味があるクネンポール、長年の流氷の浸食で知床半島の断崖絶壁に直径20mほどの洞窟群が形成されている。後方の山は羅臼岳。

カムイワッカの滝
知床半島のほぼ中央部の硫黄山を源流とするカムイワッカの滝(落差32m)、オホーツク海に直接落下している。上流にはカムイワッカ湯の滝があり、温泉が混じっている。

カシュニの滝
断崖から直接海に落ちているカシュニの滝(落差30m)、平地のない知床半島の海岸線にはこうした滝が随所に見られる。写真右下の観光船と比較すると断崖や洞窟の雄大さがわかる。

開拓者の離農跡地
岩尾別に入植した開拓者によって開墾された離農跡地。知床100平方メートル運動で買い取った地に「斜里町は拠金された方々に代わって、この地を所有管理し、植樹して永久に厳正保存する」旨の決意が記されている。

開拓家屋
開拓跡地に現存する1970年代まで使われていた開拓家屋、開拓の歴史を伝えるため保存されている。知床自然センターが冬季に限って開設している開拓小屋コース(5km3時間)で見ることができる。

焼け焦げた木
開拓者らが開墾にあたって、残った切り株や枝を燃やした焼け焦げた木。知床自然センターの隣接地に整備された「しれとこ森づくりの道」で見ることができる。

しれとこ森づくりの道
知床100平方メートル運動で最後に買い取った土地に「しれとこ森づくりの道」を整備。1km、ゆっくり歩いて30分ほど、知床100平方メートル運動と原生の森を育てる取り組みが伝えられている。