「神宿る島」宗像・沖ノ島と関連遺産群(「かみやどるしま」むなかた・おきのしまかんれんいさんぐん)、
などが評価され、2017年、文化遺産に登録された。
登録資産は、沖ノ島の3つの岩礁(小屋島、御門柱、天狗岩)を含めた8資産。 3つの岩礁は、沖ノ島の南東約1km程にあり、沖ノ島へ渡島する際の鳥居の役割を果たしている。
登録地域の面積は、構成資産 98.93ヘクタール、それを保護する緩衝地帯は 79,363.48ヘクタール。
九州北部に位置する宗像・沖ノ島地域には、国内最大級の祭祀遺跡である沖ノ島やその祭祀に関わった古代有力氏族の古墳群が保存されている。
宗像・沖ノ島と関連遺産群は、4世紀後半から9世紀末までの約500年間、航海の安全などを願い多くの装飾品などを用いた祭祀が行われていたことや、それが日本固有の信仰として今に伝えられていること、祭祀権を掌握した古代有力氏族に関連する遺跡群が遺され、現在でもその信仰が継続されていることが評価され、世界遺産登録にむけ推薦された。
4世紀後半から約500年間にわたり、ヤマト王権による国家的な祭祀が執り行われた遺跡がある。出土した約8万点の遺物は、全て国宝に指定され「海の正倉院」と呼ばれている。島全体が信仰の対象だった沖ノ島は、「神宿る島」として厳しく入島を制限するなど、自然崇拝に基づく古代祭祀の変遷を示す遺跡がほぼ手つかずの状態で遺されている。
7世紀後半には、沖ノ島で行われていた古代祭祀が大島や本土でも行われるようになり、海によって結ばれる沖津宮、中津宮、辺津宮という広大な空間で宗像三女神(伊勢神宮・天照大神の子神として誕生した三柱の女神)を祀る宗像大社が成立し、現在まで受け継がれている。
5世紀前半から6世紀後半にかけて築いた古墳群。海をのぞむ台地上に、古墳41基(前方後円墳5基、円墳35基、方墳1基)が良好な状態で現存している。 台地上からは、大島、沖ノ島、朝鮮半島へと続く海を一望することができる。沖ノ島祭祀に関わりをもつ宗形氏の墳墓群である可能性が高いと考えれれている。
JR鹿児島本線・東郷駅~(西鉄バス・神湊波止場行)~神湊波止場~大島渡船ターミナル~(市営大島航路)~大島(宗像大社中津宮、沖津宮遥拝所)
JR鹿児島本線・東郷駅~(西鉄バス)~宗像大社前~宗像大社辺津宮
JR鹿児島本線・福間駅~(西鉄バス・東郷駅行)~奴山口~新原・奴山古墳群 など