広島平和記念碑(ひろしまへいわきねんひ)、
が評価され、1996年、文化遺産に登録された。
構成資産は広島県広島市にある原爆ドーム。
登録地域の面積は、構成資産 0.4ヘクタール、それを保護する緩衝地帯 42.7ヘクタール。
原爆ドームは、昭和20年(1945年)8月6日、広島市に投下された原子爆弾によって破壊された広島県産業奨励館の残骸。核兵器による惨状をそのままの形で今に伝える世界で唯一の建造物で「歴史の生き証人」として平和へのメッセージを発信することになった。
世界遺産として登録されているのは原爆ドームが保存されている敷地の部分(国の史跡)だけではあるが、原爆ドーム周辺の平和記念公園、原爆死没者慰霊碑、広島平和記念資料館などと一体になって原爆の悲惨さを世界に訴えている。
原爆ドームは、昭和41年(1966年)、平和団体の要請を受けた広島市議会が原爆ドームの保存を決議、広島市民をはじめとする内外からの募金で保存工事が行われ、平成元年(1989年)にも全国からの募金で第二次保存工事が行われ、当時の姿のまま保存されてきた。
「人類の負の行為」を記憶にとどめるため、その役割をはたす遺産の総称。世界遺産条約で定義されているものではでなく、登録されている世界遺産の中から、「人類の負の行為」を記憶にとどめる世界遺産を「負の世界遺産」としてくくっている。
「負の世界遺産」は、黒人奴隷の貿易拠点になったセネガル共和国のゴレ島(1978登録)、第二次世界大戦中にユダヤ人が大量に虐殺されたポーランド共和国のアウシュビッツ収容所(1979年登録)、冷戦時代にアメリカの核実験が繰り返されたマーシャル諸島共和国のビキニ環礁(2010年登録)などがある。
原爆ドームを世界遺産に登録するにあたって、アメリカは「戦争関連施設は遺産リストに含めるべきでない」として不支持を表明、中国は「第二次世界大戦での日本の戦争責任」に触れ賛否を保留した。
JR線・広島駅~広島電鉄線(25分)~原爆ドーム前
原爆ドーム~宮島(厳島神社)は世界遺産航路を利用できる