石垣の名城

内堀から四層に積み重なった高さ60mにもなる石垣の上に築かれた丸亀城、天守は高さ14.5mと小さいが、石垣の高さ、美しさから「石垣の名城」といわれている。

大手二の門

丸亀城の表門で、本柱の後方に控え柱を立てた高麗門（こうらいもん）形式。石垣は、表門にふさわしく、大きな石を美しく積んだ切り込みハギ。大手一の門との間に枡形（ますがた）があり、枡形虎口になっている。

大手一の門

太い柱や梁でしっかりと組まれ、正門にふさわしい威厳と風格を備えている。楼上に太鼓を置き、城下に時を知らせたことから太鼓門とも呼ばれている。大手一の門は、大手二の門とともに国の重要文化財に指定されている。

御殿表門

御殿表門は、左右に木戸のついた薬医門（やくいもん）形式、玄関先御門に接し番所、長屋がある。この奥は、かつては藩主の屋敷跡だった。香川県の有形文化財に指定されている。

三の丸北側の石垣

三の丸北側の石垣、丸亀城のなかで最も高く、高さ20ｍ以上の石垣が続いている。石垣の隅角部は算木積み（さんぎづみ）され、その美しい曲線は「扇の勾配」と呼ばれている。

搦手口側の石垣

三の丸北側の搦手口（からめてくち）は、かつては城の正門側にあたる大手側であったことから、石垣を巧みに配し、城内では最も強固に造られている。

天守台の石垣

天守台の石垣は、石の角を叩いて形を整えて積み上げる打込ハギ（うちこみはぎ）。天守は瀬戸内海からの攻撃に備えるため北向、天守の壁には矢や鉄砲用の三角形の狭間（さま）とともに、大砲用の４角形の狭間が備えられている。

天守は現存天守では最小

天守は独立式層塔型三層三階。高さは14.5mと小さいが、一層目、二層目、三層目の小さくなる比率が極端に大きく、天守を大きく見せる工夫がなされている。北向きなので、夕景が美しい天守。