東大手門（ひがしおおてもん）

二条城の正門にあたる東大手門、屋根は本瓦葺で入母屋造り、妻は木連格子、棟には鯱が飾られている。形式は櫓門で石垣と石垣の間に渡櫓を渡し、その下を門とした形式になっている。外部との出入り口としての城門は東西南北に4つあり、城内には5つの城門がある。

西南隅櫓（せいなんすみやぐら）

江戸時代初期の寛永年間に建てられた西南隅櫓、屋根は本瓦葺で入母屋造り、現存する隅櫓の１つで、国の重要文化財に指定されている。もともとは城の４隅にそれぞれ造られていたが、天明 8年（1788年）の大火で２棟が焼失、現在は東南隅櫓と西南隅櫓だけが残っている。 　

唐門（からもん）

二の丸御殿の正門にあたる唐門、後水尾天皇の行幸にあわせて寛永3年（1626年）に造営された。切妻造り、桧皮葺の四脚門、国の重要文化財に指定されている。彫刻がふんだんに使われている。唐門の奥に見えるのは国宝に指定されている二の丸御殿。

二の丸庭殿（にのまるていえん）

二の丸御殿が建築された慶長年間に造営された桃山時代を代表する池泉回遊式庭園。池の中央に蓬莱島、その左右に鶴亀の島を配した書院造庭園で、小堀遠州の作と伝えられている。国の特別名勝に指定されている。

本丸櫓門（ほんまるやぐらもん）

内堀にかかる東橋を渡ったところにある本丸の正門（入母屋造り、本瓦葺きの櫓門）、枡形形式になっている。三代将軍家光による寛永の大改築で造営された本丸内の建物のうち、天明 8年（1788年）の大火では唯一焼け残り現存、国の重要文化財に指定されている。

本丸を守る内堀

二条城というと二の丸御殿ばかりが有名だが、その奥には本丸があり、内堀で守られている。創建時の本丸には天守が築かれ、二の丸御殿に匹敵する規模の本丸御殿が造営された。写真は天守台から撮影した内堀の様子。奥の建物は西北土蔵。

本丸御殿（ほんまるごてん）

三代将軍家光による寛永の大改築で造営された本丸御殿。二の丸御殿に匹敵する規模があり、内部は狩野派の障壁画で飾られていたが、天明 8年（1788年）の大火で焼失。現在の本丸御殿は、京都御所にあった旧桂宮邸を移築したもので、 国の重要文化財に指定されている。

再建されなかった天守

創建時の天守は、二の丸北西隅に建てられた複合式望楼型五重五階。二代目天守は、伏見城の天守を移築した複合式層塔型五重五階、本丸の南西隅に建てられたが、寛延 3年（1750年）の落雷により焼失。以降再建されず、現在は天守台のみが残る。