大垣城本丸城郭図

当時の本丸は内堀に囲まれ、廊下橋でのみ二ノ丸とつながっていた。現在、内堀は埋めもどされ、本丸を囲んでいた石垣もほとんど残されていない。住宅や商店街に囲まれてはいるものの、本丸を中心にした一帯は大垣公園として整備されている。

大垣城址入口（東門）

現在の大垣城の正門として使われている東門、天守の再建に際し柳口門を移築したもの。 大垣城には7つの城門（大手門、南口門、柳口門、竹橋口門、清水口門、辰之口門、小橋口門）があり、七口之門（ななくちのもん）と呼ばれていた。

再建された艮隅櫓（うしとらすみやぐら）

本丸の艮方面（北東）にある艮隅櫓（うしとらすみやぐら）、２重２層の総塗籠め造り、本瓦葺き（ほんがわらぶき）、鉄筋コンクリート構造で再建された。東門の右側に艮隅櫓が並び、この周辺はかっての内堀の面影がかすかに残っている。

水之手門（みずのてもん）跡

本丸の北側に開けられていた水之手門（みずのてもん）の跡。水堀に囲まれた本丸から舟で内堀に降りることが出来たとされている。ここは乾隅櫓（いぬいすみやぐら）が再建され、石垣は当時をしのばせるものの多くは積み直しされている。

洪水の水位跡

明治29年（1896年）の洪水で浸水したは天守台の石垣に刻まれた水位跡。木曽三川に囲まれた濃尾平野西南部はわが国有数の洪水常襲地域で、明治時代にも数度の水害を受けた。

本丸西側広場からの天守

本丸西側広場からの天守。もともと本丸の門は南側の鉄門（くろがねもん）と北側の水之手門（みずのてもん）だけだったが、公園整備に伴ない、こちらの西側にも狭間（さま）を設けた櫓門形式の門が設けられた。

鉄門（くろがねもん）跡

本丸の南側に建てられいた鉄門（くろがねもん）の跡、現在は礎石が残るのみで、その右側には天守へとつづく石段が設けられている。二の丸とつながっていた唯一の廊下橋に立っていた城門である。規模は、間口5.7m、高さ4.5m、正面の木部を全て鉄板で覆い、軒下を白漆喰で塗籠めていた。

外観復元された天守

現在の天守は四層四階、昭和34年（1959年）に鉄筋コンクリート造りで再建された。平成22年（2010年）には屋根瓦の葺き替えと外壁改修工事により、焼失前の外観に近くなるように外観復元された。 左に天主南附多門、右に天主東附多門（現在の入城口になっている）が設けられている。