白神山地(しらかみさんち)は、
などが評価され、1993年、自然遺産に登録された。
登録地域は、青森県と秋田県にまたがる白神山地の中心部で、その面積は、緩衝地帯を含め 16,971ヘクタール。
ブナ林は、地球が今よりも温暖だった時代には北極周辺に分布していたが、氷河期に入ると南下。この際、世界の多くの地域ではブナ以外の植物は東西に広がる山岳に妨げられて南下することができず、ブナだけが南下したため、ブナ林の植生が単純化した。 しかし日本では、分布の南下を妨げる山岳がなく、北極周辺での植物群落を維持したまま南下できたため、白神山地には約3,000万年前に北極周辺に分布していた原生的なブナ林が当時に近い状態で維持されている。
白神山地のブナ林はブナ、ミズナラ、サワグルミなどからなり、そこに氷河期の生き残り(遺存種)といわれるアオモリマンテマやツガルミセバヤはじめ 540種以上の植物が生育している。またツキノワグマ、ニホンカモシカなど35種の哺乳類、イヌワシやクマゲラなど94種の鳥類、2200種の昆虫類が生息している。白神山地では多種多様な動植物が生息する貴重な生態系が見られる。
8000年を生き抜いたブナ、水分が多く木材に適さないので、木へんに無と書いて「何の役にもたたない木」とされてきた。しかし、ブナの森は、森全体が巨大な天然のダムになり、森から流れ出た清流は大地をうるおし、海に流れて豊かな漁場を生み出している。またブナの森は、炭酸ガスを吸収し酸素を供給してくれている。動植物だけでなく人間もその恩恵にあずかっている。
JR奥羽本線・二ツ井駅~(車で)~太良峡~釣瓶落し峠、岳岱
JR五能線・八森駅~(車で)~二ツ森、十二湖
JR五能線・鰺ヶ沢駅~(車で)~くろくまの滝~津軽峠~暗門の滝
JR奥羽本線・弘前駅~(車あるいは弘南バスで)~アクアグリーンビレッジANMON~暗門の滝、津軽峠 など