白川郷・五箇山の合掌造り集落(しらかわごう・ごかやまのがっしょうづくりしゅうらく)、
などが評価され、1995年、文化遺産に登録された。
構成資産は次の3集落。
登録地域の面積は、構成資産 68ヘクタール、それを保護する緩衝地帯 58,873.1ヘクタール。
白川郷(しらかわごう)は、岐阜県内の荘川流域の呼称で、岐阜県大野郡白川村と旧荘川村(現在は高山市)にあたる地域。五箇山(ごかやま)は、富山県南砺市内の庄川沿いにある5つの谷間(赤尾谷、上梨、下梨、小谷、利賀谷)の総称。「五ヶ谷間」を音読して「ごかやま」と呼ばれるようになったと伝えられている。
荻町集落
庄川右岸にある荻町集落には、合掌造り家屋59棟をはじめ寺院本堂、庫裏、ハサ小屋、板倉などの伝統的建物とともに神社の社叢(しゃそう)、水路などが保存されている。合掌造り家屋は大きな屋根が強風を受けないよう妻側を南北に向けて並んでいる。
菅沼集落
荻町集落から庄川を20kmほど下った右岸にある菅沼集落には、合掌造り家屋 9棟をはじめ土蔵や板倉などの伝統的建物とともに神社の社叢(しゃそう)などが保存されている。
相倉集落
菅沼集落から庄川をさらに10kmほど下った左岸にある相倉集落には、合掌造り家屋20棟をはじめ寺院や神社、土蔵、板倉、神社の社叢(しゃそう)、畑の石垣、水路、旧道などが保存されている。
白川郷・五箇山の合掌造り集落は、合掌造り集落の地域的な広がりと地域ごとの差異を示すため、複数の構成資産を複合体として登録するシリアル・ノミネーション・サイトとして3集落が登録されている。
屋根の勾配は、荻町集落と比べ菅沼集落や相倉集落の方が若干急になっている(五箇山地方の雪は湿気が多く重いためと考えられる)。
合掌造り家屋への入口は、荻町集落は屋根が見える平側にある「平入り」に対し、菅沼集落と相倉集落は屋根の妻側にある「妻入り」になっている(妻側に下屋があるので入母屋造りのようにも見える)。
相倉集落の合掌造り家屋には屋根に煙抜きが設けられている。
荻町集落には収穫した稲を干すハサ小屋が多く見られるが、菅沼集落と相倉集落には見られない。相倉集落には外壁を白漆喰で塗り固めた土蔵が多く見られる。
屋根の形が合掌した時の手の形に似ていることから「合掌造り(がっしょうづくり)」と呼ばれ、屋根の角度は積雪を防ぐため45~60度の急勾配になっている。2階以上は柱を立てることなく広いスペースを確保できる叉首構造(2本の丸太を頂部で交差させ屋根を作る構造)で、部材の結合には釘などの金属は使わず縄やネソと呼ばれるマンサクの木が使われている。
茅葺屋根の葺き替えは30年~40年に1度、結(ゆい)と呼ばれる地域住民の共同作業で行われている。
JR高山本線・高山駅~濃飛バスで白川郷荻町集落~世界遺産バスで菅沼集落~相倉集落~JR新高岡駅~JR高岡駅
JR北陸新幹線・金沢駅~濃飛バス(高速観光バス)で~菅沼集落~白川郷荻町集落~高山駅
JR北陸新幹線・新高岡駅(あるいはJR北陸本線・高岡駅)~世界遺産バスで相倉集落~菅沼集落~白川郷荻町集落
名古屋駅(名鉄バスセンター)~高速バスで白川郷荻町集落 など