ヒイラギナンテン(柊南天)
メギ科、中国原産、常緑低木。3~4月ごろ、黄色の小さな花をつける。実は熟して紫黒色になる。葉は魔除けのため玄関先などに植えるヒイラギ(柊)に似てトゲがある。名前の由来は「姿がナンテンに似ていて葉がヒイラギに似ていることから」など。唐から渡来したのでトウナンテン(唐南天)とも呼ばれている。
ヒガンバナ(彼岸花)
ヒガンバナ科、全国に分布、多年草。9月ごろ、鮮紅色の花をつける(白色の花もある)。葉は晩秋に伸び冬を越して春に枯れる。名前の由来は「秋の彼岸のころ花茎を伸ばし花を咲かせることから」。めでたい事が起こる兆しに赤い花が天から降ってくるという仏教の経典からマンジュシャゲ(曼珠沙華=天上の花)とも呼ばれている。
1本の花茎に 6つの花をつけ、1つの花の花弁は 6枚、雄しべは 6本、雌しべは 1本。
ヒツジグサ(未草)
スイレン科、全国に分布、水生植物、多年草。6~11月ごろ、白色の花をつける(萼片は4枚、花弁は10枚ほど)。スイレン属として国内で自生する唯一種。葉も花も水面に浮かべる。名前の由来は「未の刻(午後2時ごろ)に花を咲かせることから(実際は10時ごろから咲かせる)」。漢名でスイレン(睡蓮)とも呼ばれている。
ヒトリシズカ(一人静)
センリョウ科、北海道~九州に分布、多年草。4~5月ごろ、茎の先に白い花をつける(花弁も顎もない)。名前の由来は「静御前(しずかごぜん)が舞っている姿に見立てたことから」。ヨシノシズカとも呼ばれている。茎の先に数本の花穂を出すのは
フタリシズカ。
ビナンカズラ(美男葛)
サネカズラ(真葛|実葛)の別名
つるからとった液を整髪に使ったことからビナンカズラ→くわしくは
サネカズラ参照
ヒメウズ(姫鳥頭)
キンポウゲ科、本州(関東地方以西)~九州に分布、多年草。3~5月ごろ、やや紅色を帯びた白色の花を下向きにつける。名前の由来は「小さい花で葉や根、茎がトリカブトに似ていることから(ウズとはトリカブトのこと)」。昔、この花を蜻蛉釣りに使ったのでトンボソウ(蜻蛉草)とも呼ばれている。
ヒメオドリコソウ(姫踊り子草)
シソ科、ヨーロッパ原産、2年草。4~5月ごろ、淡紅色の花をつける。日照の強い場所では上部の葉が日焼けしたように赤紫色になる。名前の由来は「
オドリコソウに似ていて小さいことから」。
ヒメガマ(姫蒲)
ガマ科、北海道~九州に分布、雌雄同株、池や沼などの水辺に生育する多年草。6~8月ごろ、茎の先に円柱形の赤褐色の花序をつける(上部は雄花の集まりで細く、下部は雌花の集まりで太い)。ヒメガマは雌花穂と雄花穂が離れている。葉や茎からすだれやむしろを作ったことからミスグサ(御簾草)とも呼ばれている。
ヒメキンミズヒキ(姫金水引)
バラ科、北海道(南部)~九州に分布、多年草。8~9月ごろ、黄色の花をつける。名前の由来は「キンミズヒキに似ていて、キンミズヒキより小さく花の数も少ないことから」。
ヒメコウゾ(姫楮)
クワ科、本州(岩手県以南)~奄美大島に分布、落葉低木。4~5月ごろ、枝の基部に雄花、上部の葉腋に赤紫色の糸状の花柱が多数ある雌花をつける(雌雄同株)。7~8月ごろ赤く熟した球状の実をつける。コウゾはもともと国内に自生していたヒメコウゾとカジノキの交雑種で、樹皮が強いので和紙の原材料に使われている。
ヒメジョオン(姫女苑)
キク科、北アメリカ原産、要注意外来生物、1~2年草。6~10月ごろ、白~淡紫色の花を咲かせる(白~淡紫色の舌状花と黄色の筒状花)。名前の由来は「小さいを表す「姫」と中国産の野草を表す「女苑」から」など。ヤナギバヒメギク(柳葉姫菊)、テツドウグサ(鉄道草)とも呼ばれている。
ヒメフウロ(姫風露)
フウロソウ科、本州~四国に分布、越年草。5~8月ごろ、薄紫色の花をつける。名前の由来は「フウロの仲間の中では花が小さく可愛いことから」。塩を焼いたような匂いがすることからシオヤキソウ(塩焼草)とも呼ばれている。
ビヨウヤナギ(美容柳|未央柳)
オトギリソウ科、中国原産、半常緑低木。6~7月ごろ、黄色の花をつける(花弁は5枚)。長いオシベが無数にあり曲線を描いている。名前の由来は「花が美しく葉が細くヤナギに似ていることから」。
ヒヨドリジョウゴ(鵯上戸)
ナス科、全国に分布、つる性、多年草。8月~9月ごろ、白色の花を下向きにつける。
実が熟すと鮮やかな赤色になり、冬になっても残るので冬枯れの野によく映える。名前の由来は「冬になっても残る赤い実をヒヨドリが好んで食べることから(実際は好んでは食べない)」。
ヒヨドリバナ(鵯花)
キク科、全国に分布、林道や草原に生育、多年草。8~10月ごろ、白色の小さな筒状の花をつける。名前の由来は「ヒヨドリが山から下りてきて鳴くころに花が咲くことから」。
ヒレタゴボウ(鰭田牛蒡)
アカバナ科、北アメリカ原産、湿地に生育、1年草。8~10月ごろ、黄色の花をつける(花弁は4枚、花弁と花弁の間に隙間がある)。花弁に葉脈状の筋が入るのが特徴。名前の由来は「茎にヒレ(鰭)があり、根がゴボウ(牛蒡)のように太いから」。アメリカミズキンバイとも呼ばれている。
ビンボウカズラ(貧乏葛)
ヤブガラシ(藪枯らし)の別名
藪を枯らし家を貧乏にしてしまうのでビンボウカズラ→くわしくは
ヤブガラシ参照